巨大津波、三陸で6千年に6回か…地層に痕跡
宮城県気仙沼市の海岸で、10メートル級の巨大津波が過去約6000年間に6回襲来していたとみられる痕跡を、北海道大の平川一臣・特任教授(地形学)らが発見した。
三陸地方の太平洋沖合では、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の巨大地震が1000年に1回の頻度で繰り返し起きていた可能性を示すもので、国や自治体の防災計画の見直しに役立ちそうだ。
津波は海砂や大きな石、貝殻などを運び、これらが陸地に堆積する。平川特任教授らは今年4〜5月に、気仙沼市大谷海岸の崖で、過去約6000年分の地層について津波堆積物の有無を調べた。崖は標高約3メートルの位置にあり、数メートルの津波では堆積物は生じないという。
(2011年8月22日01時09分 読売新聞)