■着任挨拶
平成 23 年 5 月
在フィリピン日本国大使館ホームページをご覧の皆様、初めまして。
平成 23 年 5 月 4 日に着任しました、卜部敏直と申します。
はじめに、在留邦人の皆様及びフィリピン政府並びに同国民の皆様からの東日本大震災の被災者に対して暖かいお見舞いやご支援をいただき、心より御礼申し上げます。この未曾有の災害に見舞われた我が国の人々にとり、このような激励には、心から勇気づけられるものであります。「困った時の友は真の友」という言葉を強く実感しております。
私は、 1954 年、幼少の時に、当地のホセ・アバド・サントス・メモリアル・スクールの幼稚園に入りました。 当時は、戦後間もない頃のため、反日感情は未だ強かったのにもかかわらず、フィリピンの人は、私を暖かく迎えてくれました。 このことを私の両親は、終生感謝しておりました。 私の亡父は 1969 年にフィリピンに戻り、 1974 年まで日本大使を勤めたこともあり、私は、運命を感じざるを得ません。
日本とフィリピンは、地理的にも近く、同じ島国でもあり、民主主義や自由経済の原理などを共有しています。フィリピンの経済と社会の発展を支援する我が国の立場は不変です。政府開発援助( ODA )の最大のドナーとしての立場はもちろんのこと、 3 年前に日比経済連携協定( JPEPA )が発効したことにより、緊密な貿易及び投資関係は一層強化されようとしています。 また、政治対話も深まっており、我が国はミンダナオ和平プロセスを積極的に支援しております。
私の任務は、この戦略的パートナーシップを発展させることにあり、日本とフィリピンという我が故郷の互恵関係を発展させることが任務であるフィリピンの日本大使として着任したことは、非常に幸運であると感じざるを得ません。
皆様の益々の御清祥をお祈りいたします。
卜部敏直