日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムです。


  1. 社会
  2. ニュース

社会のRSS

つくば市が放射能検査を転入者に要求

 茨城県つくば市が、福島第1原発事故などで福島県から避難してきた転入者に対し、放射線の影響を調べる「スクリーニング検査」の受診を証明する書類の提出を求めていたことが19日、分かった。同市によると3月17日、市民課長名で転入手続きに訪れた人に証明書の提示を求めるよう指示。提示が出来ない場合は、保健所で検査を受けるよう要請していた。

 今月11日、同市内の研究機関に就職するため仙台市から転居してきた男性(33)が証明書の提示を求められ、県と市に苦情を訴えたため発覚した。同市は市民に無用な不安を与えない目的で同検査を行ったが「今後、検査を要求することはしない」と回答。同市の市原健一市長は「検査を受けることを義務とはしていなかった。配慮が足りずご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」と謝罪した。

 同検査をめぐっては先月、福島県在住の女性が、避難先の神奈川県内で70代の母親を介護施設に入居させようとした際、証明書類がないとして入所を一時断られていたことが発覚した。作家高村薫さん(58)は「根拠のない不安に右往左往している。非科学的な過剰反応が独り歩きしている」と批判した。

 また、この日、玄葉国家戦略担当相が閣僚懇談会で福島県民の宿泊予約を拒否するホテルなどの不適切な事例が起きているとし「各閣僚は業界への指導を精いっぱい行ってほしい」と述べた。枝野官房長官も会見で福島県民への差別的な対応について「県民は避難や風評被害で苦労している。温かく受け止めてほしい」と呼び掛けた。

 ◆スクリーニング 原子力災害が発生した場合などに、周辺地域の住民らの人体表面に放射性物質が付いていないかどうかを調べる検査。サーベイ・メーターと呼ばれる放射線測定機を使い、頭、両肩、両腕など体の上部から足の裏まで全身を、服の上から1センチ程度離して計測する。放射性物質は頭髪や肘、手のほか、靴の裏などに付着しやすいが、基準値を上回った場合でも、服を着替えたり髪や手を洗ったりすれば落とせる。

 [2011年4月20日8時53分 紙面から]

キーワード:

茨城県つくば市

このニュースには全0件の日記があります。


おすすめ情報

PR

全額返金保証の育毛剤に行列!
開発者がついに決断!「もし、育毛剤の効果がなければ全額返金!」どうやら薄毛に悩む人に口コミで広がっている育毛剤で結構売れているらしい。実際に試してみると・・・







日刊スポーツの購読申し込みはこちら
釣り情報
釣果情報 再開しました。