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【国際】

カダフィ氏の娘、脱出図る? マルタ 空港着陸拒否

2011年2月24日 夕刊

 【カイロ=内田康】リビアで続く大規模な反政府デモによる騒乱で、リビア機が二十三日、地中海の島国マルタの国際空港に着陸許可を求め、航空当局に拒否されたことが分かった。中東の衛星放送アルジャジーラは、リビア機には最高指導者カダフィ大佐の娘が乗っていたとみられると伝えた。

 反政府勢力は二十三日までに、ベンガジなど東部一帯のほか、西部にある第三の都市ミスラタも掌握した。反政府派による包囲網が狭まってきたカダフィ大佐が家族の脱出を図った可能性がある。

 マルタへの着陸許可を求めたリビア機は、事前にマルタ側に飛行計画を知らせていなかった。二十分間、マルタ上空を旋回したが、リビアに引き返した。

 政権側は依然として、首都トリポリとその周辺を勢力下に置いている。AFP通信によると、トリポリでは二十三日、カダフィ大佐を支持する数十人がデモ行進を行った。国営の携帯電話会社はメールで「神は指導者(カダフィ大佐)と人々に勝利を与える」とのメッセージを発信した。

 中東の衛星放送アルアラビーヤは、大佐の家族が率いる私兵部隊が、リビア国内の石油施設を破壊していると伝えたが、状況の詳細は分かっていない。

 赤十字国際委員会は治安状況が改善され次第、騒乱による負傷者の治療のため、医療チームを派遣する方針を決めた。

 

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