第19回 島田楊子
一夜でシンデレラガール 島田楊子
女優島田楊子(48)は71年、NETテレビ(現テレビ朝日)「続・氷点」で華々しくデビューした。現在、浅野ゆう子(41)が主演し同局で放送中の不朽の名作である。当時の最終回の視聴率は42・7%にも達した。オーディションで1万2740人からヒロイン陽子役に選ばれた島田陽子(当時)は、一夜でシンデレラガールとなった。
「受かるとは、全く思っていませんでした。面接の時、兄役の近藤正臣さんが『兄よりも背が高い妹ができるのか』とおっしゃっていたんです。私はその時171センチもありましたから。だから、もう駄目だとあきらめていたんです」。
その初々しい演技に、番組終了後、出演依頼が殺到した。74年には、ゴールデン帯のドラマに、なんと4本も掛け持ちする人気女優となった。
「氷点は私の原点でした。オードリー・ヘプバーンが『ローマの休日で私は育ててもらった』って言ってましたが、私も同じです。久野浩平監督に歩き方や立ち位置、日常的な動作などを教えていただきました。『女優は目が命だ』と言われたことも、強く心に残っています。今の私があるのも、その時の監督の教えがあるからです」。
79年、日米合作映画「将軍」にヒロイン役で出演し、国際派女優となった。ここ数年は金銭トラブルなどの方が話題になったが、4年前に心機一転、芸名を「楊子」に改名した。来月、出演する香港映画がアジアで公開される。今後は中国映画「黒い月」の撮影に入るという。「氷点」で学んだことを、しっかり生かしている。【竹村章】
◆1974年プレーバック 山口百恵の赤いシリーズ第1弾「赤い迷路」「寺内貫太郎一家」「傷だらけの天使」「華麗なる一族」「日本沈没」など人気ドラマが続々登場。アニメ「宇宙戦艦ヤマト」「アルプスの少女ハイジ」もスタート。ベストセラーは「かもめのジョナサン」「ノストラダムスの大予言」。スポーツではプロ野球長嶋茂雄が現役引退。大相撲北の湖が最年少横綱となる。
1974年売り上げベスト10 |
【女性】
(1)アグネス・チャン
(2)山口百恵
(3)桜田淳子
(4)浅田美代子
(5)岡崎由紀
(6)キャンディーズ
(7)麻丘めぐみ
(8)島田楊子
(9)坂口良子
(10)森 昌子
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【男性】
(1)森田健作
(2)郷ひろみ
(3)西城秀樹
(4)フィンガー5
(5)三浦友和
(6)野口五郎
(7)フォーブリーズ
(8)草刈正雄
(9)小野寺昭
(10)あいざき進也
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