2010年12月23日7時12分
22日公開された外交文書から、沖縄返還で米国が払う土地原状回復費400万ドルを日本が肩代わりした密約に関連する文書を焼却した痕跡を示す手書きメモが見つかった。焼却された文書の内容は不明だが、関連文書を意図的に隠そうとした可能性もある。
焼却を示すメモが入っていたファイルは「沖縄関係18 沖縄返還交渉 機密漏洩(ろうえい)事件(国会対策等)」。1971年6月の愛知揆一外相とマイヤー駐日米大使の会談録など、一連の沖縄返還協定の交渉過程を一覧表で示したメモの横に並んでいた。メモの上に「機密電報」とあり、「5―1」「5―2」「5―3」など八つの番号と、そのうち三つの隣に「焼却5/31」と書かれていた。5月31日は焼却した日付とも受け取れるが何年かは不明。焼却された文書の内容も不明だ。「沖縄関係18」のファイルは、毎日新聞の西山太吉記者(当時)が外務省事務官から入手した原状回復費をめぐる機密公電などが収められており、漏洩が発覚してから作られた。