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羽越本線の高速化、6割が「必要」 県が意識調査、要望活動に反映

2010年08月22日 14:51
 JR羽越本線の利用者らを対象に、県鉄道利用・整備強化促進期成同盟会(会長・吉村美栄子知事)が利用実態や高速化について意識調査した結果、6割超が「公費負担をしてでも高速化が必要」と考えていることが分かった。事務局の県地域・交通政策課は「交通手段として鉄道を重要視している利用者が多い。結果を今後の要望活動などに生かしていきたい」としている。

 JR羽越本線の高速化は必要かとの質問に対しては「新潟・首都圏への移動に必要」との答えが53%、「観光客誘致のため必要」とした人が11%だった。「現状に不満はなく必要ない」は21%、「分からない」は11%、「その他」は4%。

 さらに、JR羽越本線の高速化に向け、公費で負担すべきかどうかを尋ねた結果では「一部負担してでも進めるべきだ」が32%、「整備効果の範囲で負担」が15%、「他事業を考慮して負担」が14%。一方「負担すべきでない」は10%だった。

 高齢化社会での交通手段については「鉄道が交通手段で一番重要」が51%、「鉄道とバスの乗り継ぎの利便性向上が重要」が31%に上った。庄内地区へのアクセス手段としての鉄道の役割については「非常に重要」が44%、「重要」が37%だった。交通機関の利便性向上策に関しては「特急いなほの高速化」を挙げる意見が31%、「いなほ増発」が17%、「いなほの車両入れ替え」が4%となったほか、「庄内空港の増便」が9%、「庄内空港拡大」が8%などとなった。

 調査はJRあつみ温泉、鶴岡、酒田の各駅で、利用者に聞き取る方法で昨年末に行った。高速道路の上限1000円割引など高速交通網をめぐる環境が変化する中で、鉄道利用者が現状に満足しているか実態を把握するのが狙い。平日、休日に分け計461人から回答を得た。
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