●日記
2004年
4月10日
『ノロイ』完成。現時点で、私はどの程度真実に迫れているのだろうか。「かぐたば」の呪いが終わっていない可能性は、もちろんある。1日も早くこの作品を発表し、さらなる事実を積み重ねる足がかりとしたい。
3月26日
関係ありそうな情報が多すぎて、作品の分数が制限時間内に収まりきらない。主要な情報以外は、続編およびこれから執筆する書籍でフォローしたい。
3月18日
長野で最後の取材。重要な資料を見ることができ、その結果、私は「かぐたば」についてのある仮説にたどり着いた。これが真実なら、あまりにもおぞましい。このあと何かが起こるのか、もう何も起こらないのかは分からないが、とにかくここまで起こった事実を整理して、人々に提示したい。タイトルは『ノロイ』に決めた。
3月14日
杉書房ビデオ製作部のスタッフに協力してもらって、資料を集めてもらう。「かぐたば」の呪いに関係ありそうな事例が、大量に集まってくる。あまりにも大きくて複雑な話だ。現段階で中途半端な情報を提出することは慎むことにする。そのほうが、先入観なく事実に接することができるはずだ。作品の完成まで待っていてほしい。
3月8日
取材、撮影と並行しつつ編集。助かった人、助からなかった人、これからどうなるか分からない人。大勢の人が巻き込まれた嵐のような日々が、目の前のモニターで繰り返されている。
2月29日
あれから2週間近く経つが、新たな出来事は何も起こっていないようだ。「かぐたば」の呪いは収まったのかもしれない。ここまでの事実を整理するためにも、この段階で一旦作品化を決意。
2月17日
長野から帰還。やりきれない。どう考えればいいのか。事態は終結した、といえるのだろうか。
2月12日
また不可解な事件が起こり、死者が出てしまった。呪いが広がっているのか? しかし肝心の「かぐたば」の正体が分からない。もう一度長野に行かなければ。だが私に何ができるのか。
2月11日
背後にまたあの人物の姿が。核心はそこにあるのかもしれない。
2月7日
私の混乱をよそに、事態ばかりが進展していく。取材の過程で出会った人物が不可解な死を遂げた。これは「かぐたば」と関係しているのか?
2月1日
ある重要な人物の過去の行動を追っては見たものの、はっきりとした道筋は何も見えない。
1月19日
「かぐたば」について調べるため長野へ行ってきた。またひとつ新たなつながりが見つかる。正直、混乱している。いろんなことがつながっていくのだがそれは輪郭ばかりで、中心にはすっぽりと暗く巨大な穴が存在し、まるで正体がつかめない。
1月16日
「かぐたば」に関する手がかりをつかんだ。しばらくは、この検証が取材の中心となるだろう。
1月13日
別々に調べていたことが、「かぐたば」という謎の言葉でつながった。インターネットで検索しても出てこない言葉である。この言葉はどういう意味なのだろうか?
1月4日
年末年始など関係なく調査継続中。現在は、ある場所を探し回っている。
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