驚異の集金力、オバマ大統領の信頼絶大…ルース次期駐日大使【サンマテオ(米カリフォルニア州北部)=飯田達人】オバマ米大統領が次期駐日米大使に起用する方針を固めたジョン・ルース氏(54)は、資金面でオバマ氏の選挙戦を支えた敏腕弁護士。 日本との接点は薄く、大使としての手腕も未知数だが、大統領と直接電話で話せる側近だ。 サンフランシスコに近いカリフォルニア州サンマテオ郡。ルース氏の邸宅は、住宅の平均価格が100万ドル(約9400万円)の高級地にある。 20日朝、白シャツに紺のズボンというラフな格好のルース氏は、息子と共にトヨタのプリウスに乗り込んだ。起用については「申し訳ないが何もコメントできない」。正式指名の時期も「分からない。本当に何も話せない。息子を学校に送りに行く」と答え、自らハンドルを握って家を出た。 スタンフォード大が発行する法律雑誌によると、ルース氏は同大法科大学院を卒業後、ロサンゼルスの法律事務所で働き始めたが、将来性に注目してシリコンバレーの法律事務所に移籍。企業金融で頭角を現し、2005年から最高経営責任者(CEO)を務める。顧客には検索大手のグーグルなど有名企業が名を連ねる。 1984年の大統領選では1年間仕事を休み、民主党のウォルター・モンデール候補の選対幹部として全国を回った。昨年の大統領選では、オバマ氏の出馬表明直前に自宅で資金集めパーティーを開き、シリコンバレーの起業家や投資家らにオバマ氏を売り込んだ。「驚くべき集金力」と評する米メディアもあった。 昨年1月のアイオワ州党員集会前には、スージー夫人と同州に乗り込み、2日で約100軒の家を回るなど、オバマ大統領誕生の立役者の一人となり、大統領の絶大な信頼を得た。 (2009年5月21日19時14分 読売新聞)
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