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〈うたの旅人〉旅立ちの歌だった「なごり雪」・津久見
伊勢正三作「なごり雪」
2009年3月20日
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春、卒業シーズンは別れの季節。青春時代の男女の別れを描いて、この時期の定番ソングとなっている「なごり雪」、カラオケで流れる映像は東京を舞台にしたものが多いようです。でも実は、作詞作曲した伊勢正三さんが思い浮かべたのは、故郷・大分県津久見市にあるＪＲ日豊線津久見駅の、湾曲したうらさみしいホームでした。
フォークグループ「かぐや姫」のアルバム『三階建の詩』の収録曲として７４年に発表されたこの曲は、かぐや姫の解散とともに７５年に歌手イルカさんに引き継がれます。イルカさんがこの曲を歌うことになった影には、夫婦の物語が隠れていました。そして、原曲とイルカさんの歌との違いに着目したのが、歌をもとに２００２年に同名の映画を製作した大林宣彦監督でした。
伊勢さんが歌に込めた思いとは。大林監督が見たイルカさんと伊勢さんとの違いとは。そしてイルカさん夫婦のその後は…。ひとつの歌が大きな流れになるさまを追いかけます。
（続きは２１日付け朝刊の別刷り「ｂｅ」をお読みください。）
＜聴く＞
「なごり雪」は、かぐや姫のものはＣＤ「かぐや姫 スーパーベスト」（エー・アール・シー）で、イルカさんの歌はマキシシングルＣＤ「なごり雪」（２００２年、日本クラウン）、「イルカ ベスト」（０６年、同）などで聞ける。ほかに、平原綾香さん（０５年、ＣＤ「ｆｒｏｍ ｔｏ」）や徳永英明さん（０６年、ＣＤ「ＶＯＣＡＬＩＳＴ ２」）らもカバーしている。
伊勢正三さんは４月、紀伊半島で「風ひとり旅〜熊野灘編」と題したライブを開く。２日串本町文化センター、４日新宮市民会館、５日尾鷲市民文化会館。詳しくはhttp://www.ise-shozo.comへ。
イルカさんの最新ＣＤは、昨年発売した「いつか見る虹〜モルダウから〜」（１２００円、日本クラウン）。また、イルカさんは７月１９日、山梨県・河口湖ステラシアターで「イルカ ｗｉｔｈ Ｆｒｉｅｎｄｓコンサート」を開く。
＜読む＞
イルカさんについてもっと知りたい場合は、藤井青銅著『今語る あの時 あの歌 イルカ』（アートデイズ）、イルカさんが夫について書いた『もうひとりのイルカ物語』（マガジンハウス）をどうぞ。イルカさん作・絵のＣＤ付き絵本『真冬の天使』もある。
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