2008年03月07日 更新

ゼロックス杯で不可解判定の家本主審に“無期限出場停止”

 日本サッカー協会の審判委員会は6日、ゼロックス・スーパー杯の鹿島−広島戦(1日、国立)で警告や退場処分を繰り返した家本政明主審(34)に対し、期限を定めずにJリーグの主審を担当させない措置を決めた。

 松崎康弘審判委員長(54)は「いまJで笛を吹くとクラブも混乱するし、いいレフェリングができず互いに不幸。冷却期間を設ける」と説明、懲罰的処分との見方を否定した。国際試合は適用外で、今後はJ以外の試合で笛を吹く。復帰時期については「長くて1年かもしれないし、短くて3カ月かもしれない」と明言を避けた。また松崎委員長は、鹿島が提出した意見書についての回答にも言及。前半12分に家本主審が鹿島DF岩政に出した警告(2枚目のため退場)は間接FKだったと間違いを認定。それ以外は「判定は悪かったわけではない」としたが、今季からPKでキッカーがける前にGKが前方へ動く違反を厳格に判定する点は周知徹底が不足していたとし、基準のDVD映像を作成して各クラブへ送付することを決めた。

★家本主審が“弁明”

 家本主審は審判委員会の会見に自身の希望で同席。審判としては異例の“弁明”を行った。PK戦での2回のやり直しについて、鹿島GK曽ケ端へ事前に「早い動きがあればやり直させる」と通達していたことを明かした。さらに「岩政選手を退場にした後、心の揺らぎを抱えながら試合してしまった」と反省を口にするとともに「私は人一倍強い正義感を持っている。ルールにのっとっていない行為を受けたチームがマイナスになるのは許せない。ぼくが正しいと思っても、本当の正義であったとしても、周囲に理解されずに残念というのもある」と自身の固い信念を吐露した。