現在位置:asahi.com>ビジネス>産業・経済> 記事

マイクロソフトの買収提案 米ヤフー、受け入れ拒否

2008年02月12日09時08分

 インターネット検索大手の米ヤフーは11日、ソフトウエア最大手の米マイクロソフト(MS)から受けた総額446億ドル(約4兆7700億円)での買収提案について、「ヤフーと同社株主にとって最善策ではない」との結論に達したと発表し、受け入れを拒否した。ヤフーの企業価値を「過小評価しすぎている」と判断したという。

 これに対し、MSは同日、「ヤフーが提案に応じなかったのは残念だ」との談話を発表。今後の具体的な対応は表明しなかったが、「(ヤフー買収の利点などに関する)我々の信念は変わらない」と言及し、引き続き買収を目指す構えとみられる。

 米アナリストらの間では、MSはヤフーの株主らの反応を見ながら、買収額の引き上げや、敵対的な株式公開買い付け(TOB)などを模索する、との見方が多い。

 一方、ヤフーは11日の発表で、株主価値を最大化するために「すべての戦略的な選択肢を引き続き検討する」としており、MSの条件変更次第では交渉に入ることに含みをもたせた。

 業績低迷で株価が下落していたヤフーは、MSの提案を拒否するだけでは、業績改善を求める株主を説得するのは難しい。欧米メディアは11日も、ヤフーが、米タイムワーナー傘下のAOLとの合併や、ネット検索最大手グーグルとの業務提携なども検討中と報じた。MSの出方をうかがいながら打開策を探る方針と見られている。

PR情報

このページのトップに戻る