みちのくが誇る食材

秋田フキ
「秋田音頭」に歌われている「秋田フキ」

 秋田フキは、茎の長さ1.5m以上、葉幅1m以上にもなる、フキの亜種です。秋田から岩手、青森、北海道、さらには北方四島、千島、樺太などに自生しています。

 その特異な大きさのためか、秋田フキには、いくつかの逸話や伝説が伝えられています。江戸時代の享保年間(1716〜35)、秋田藩主佐竹義峰は、傘の代わりになるような大きな蕗があるとお国自慢をしたところ、他国の殿様は誰も信じようとしなかったので、義峰は憤然として刀を抜こうとしたそうです。なんとか思いとどまり後日、秋田の国元からフキを江戸に取り寄せ、他国の諸侯に見せたところ、驚き陳謝したという言い伝えが残されています。

 また「仁井田のふき姫」という話は、「女は近づくな」という掟のあった泉に、父親の病を治したい一身で水を汲みに行ったふき姫が、泉の主である巨大な白蛇にさらわれてしまうお話です。元気になった父親が泉の水際に咲いていた花を村に持ち帰り、「フキ」と呼んでいなくなった娘のように育てたところ、茎は人の背よりも高く、葉は大きく傘の代わりになるほどであったということです。このフキは、風味がよくて食用、薬にもなり、村は豊かになったというお話が伝わっています。

 現在では、秋田フキを栽培している農家は数軒となってしまいましたが、砂糖をまぶした菓子や自家製の保存食としてだけでなく、フキ染めのハンカチなどの商品開発も行われています。


秋田フキ

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