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麻生氏捨て身口撃で福田氏イライラ…自民党総裁選公開討論会

 自民党総裁選(23日投開票)で、福田康夫元官房長官(71)と麻生太郎幹事長(67)が21日、東京・内幸町の日本プレスセンターで公開討論会を行った。優勢のまま終盤を迎えた福田氏だが、北朝鮮の拉致問題に絡み、当時の対応を麻生氏に追及されると、冷静さから一転、イラついた表情も。一方、形勢逆転が難しい状況の麻生氏は吹っ切れたのか、「放言癖」が復活するひと幕もあった。“消化試合”は22日でフィナーレ。新総裁誕生が秒読みに入った。

 いつものように淡々と討論会に臨んでいた福田氏が、ある質問が出た途端、表情を一変させた。麻生氏が5年前の北朝鮮の拉致被害者の帰国問題を取り上げ「官房長官時代、拉致被害者を北朝鮮に帰国させるべきと主張されたのではないか」「(北朝鮮の主張のまま)被害者は亡くなっているとの前提で話をされていたのではないか」と切り込んできた時だ。

 ケンカを売られた形の福田氏は不快感を隠せなかった。被害者家族に状況報告をする役割だった当時について「知り得た情報のすべて、外務省の報告のまま」を伝えた上で「帰すべきでないという意見が出た際にも(私は)帰すべきでないと言わなかった」と説明。さらに「約束を破って大丈夫かと外務省に尋ねた」と慎重を期した対応だったと理解を求めた。

 14日の告示以降、両者が衝突する場面は皆無だった。「派閥談合」の批判にも福田氏は挑発に乗らなかった。しかし、終盤になっても劣勢ムードに変化がない麻生氏の捨て身の“口撃”に急所を突かれた。

 福田氏は拉致問題に消極的とみられることを警戒しており、17日の街頭演説で「私の手で拉致問題を解決したい」とわざわざ訴えたほどだ。だが、討論会ではやや冷静さを欠き、「拉致被害者の『ご遺族』…いや、ご家族の皆さん…」と口を滑らせる場面もあった。

 午前の党青年局主催の公開討論会でも「問題発言」が出た。少子高齢化に関し「これからはあなたたち若い人が一生懸命考えて下さい。私の将来のことじゃないんだから」と毒を振りまいた。

 本人は若者への叱咤(しった)激励のつもりだったかもしれないが、首相に最も近い人物の言葉だけに会場は“ドン引き”。福田氏を支持する中堅議員も「失言と言えば麻生さんと思っていたのに…」とあきれ顔。「8派連合」が支える選挙戦は有利な状況に変わりないが、福田氏はしゃべればしゃべるほど、ボロが出てしまう人柄のようだ。

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(2007年9月22日06時02分  スポーツ報知)

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