舞台となるのは地球とは違うどこかの星、『大空陸』。そこでは、人間は必ず「女性」として生まれてくる。主人公たちの暮らすシムラークルム宮国では17歳になると「泉」へ向かい、そこで性別を選び「大人」になるのだ。
時は戦時下。宮国だけがもつ孤高のエンジン「ヘリカル・モートリス」を求めて、近隣大国からの侵攻は激しさを増していた。迎撃のためやむをえず、宮国は本来儀式用の飛行艇「シムーン」を戦闘に使うようになる。しかしシムーンを操縦できるのは性別化されていない巫女、シムーン・シヴュラたちだけだった。戦争が続けば続くほど、彼女たちは戦闘機「シムーン」の操縦士であり続けることを、つまり”少女であり続けること”を強要されることになった。 |