記者会見する不二家の桜井社長(左)(1日午後、東京・銀座)

不二家が「安全宣言」、菓子の生産再開

 不二家の桜井康文社長は1日、都内で開いた記者会見でチョコレートなど菓子について「安全な体制が整った」と述べ、同日から生産を再開したと発表した。商品の安定供給には一定の在庫が必要なため、店頭での販売再開は27日になるという。ただ大手小売りは菓子の再販売に慎重で、販売が短期間で軌道に乗るかは不透明だ。

 桜井社長は菓子の3工場が山崎製パンの支援で導入した衛生管理手法「AIB」で一定基準をクリアしたことなどを挙げ品質面での安全を担保できたと説明。「もう一度愛され、信頼される会社になるべく、チャンスはまだ残されている」と述べ、信頼回復に取り組む姿勢を強調した。

 ケーキなどの洋菓子は23日から順次販売を始める。洋菓子工場はAIB事務局の監査を来週受けたうえで、監督官庁に行政指導を受けた点の改善状況を確認してもらい生産を再開する。まず、直営店で販売を開始し、月内にフランチャイズチェーン(FC)店に拡大する計画だ。(20:24)



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