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都営地下鉄のニュース 【お知らせ】

2006年3月24日
東京都交通局

大江戸線環状部及び三田線延伸部の事後評価の結果について

 事後評価の目的
 国土交通省所管公共事業では、事業の効率性、透明性の一層の向上や国民に対する説明責任を向上させるための取組みとして、「事業評価」を導入しています。
 事業完了後5年以内に行なうこととされている「事後評価」は、当該事業をより効果的なものとし、より良いマネジメントを行なうために必要な措置を検討するとともに、今後の同種事業において、計画・調査のあり方や事業評価手法の改善などに反映させる視点から行なわれます。
 東京都交通局では国土交通省から「地下高速鉄道整備事業費補助」を受け、整備を行なった大江戸線環状部(新宿駅〜都庁前駅間)及び三田線延伸部(三田駅〜目黒駅間)について、開業から5年目にあたる今年度に「事後評価」を実施しました。
 評価手法
 「国土交通省所管公共事業の事後評価実施要領」に基づき、財団法人運輸政策研究機構による「鉄道プロジェクトの評価手法マニュアル2005」に準拠して評価しました。
 評価結果
1.大江戸線環状部
 (1)事業効率
費用(建設費と維持管理費)に対する便益(利用者や社会全体への効果)の大きさを示す指標である費用便益比は1.1〜2.8となり、社会経済的な観点では効率的な事業であるとの結果を得ました。
 (2)事業による利用者・社会全体への効果・影響
ア) 都庁前駅や新宿駅、新宿西口駅の設置により、副都心新宿地区へ各方面からのアクセス利便性の向上
  イ) 環状部南側区間を中心に5分から15分以上の時間短縮が実現(六本木〜新宿11分短縮、門前仲町〜森下15分短縮など)
  ウ) 新宿区、中央区、港区等の区間で鉄道駅500m圏内となる地域が増加
  エ) 全駅でバリアフリー化が達成されていることで、都心部の鉄道ネットワーク全体でのバリアフリー化促進に寄与
これらの点から、大江戸線環状部の整備が、一定の効果があったと認められました。
 (3)今後の改善措置
1 交通局が主体的に取り組む課題
  ア) 他鉄道との乗り継ぎ円滑化を促進
  イ) バスとの連携強化(地下鉄利用促進につながる系統の検討など)
  ウ) 経費の縮減
2 交通局以外が取り組む課題
  ア) 沿線地域における開発計画の円滑な促進
  イ) 特に環状部北側区間における土地利用の高度化
 (4)今後の事後評価の必要性
大江戸線環状部は、一定の整備効果は得られていると認められますが、輸送人員が計画値に達していないことを踏まえ、今後も適宜、施策の実施や効果の確認をし、今後の取り組みへの反映を行っていくことが重要であると考えます。
2.三田線延伸部
 (1)事業効率
  費用便益比は2.7〜6.4となり社会経済的な観点では効率的な事業であるとの結果を得ました。
 (2)事業による利用者・社会全体への効果・影響
ア) 東京区部西南部(目黒区、大田区、世田谷区)や横浜市、川崎市などから日比谷、大手町など都心部へのアクセス利便性が向上
  イ) 東急目黒線、東横線などの既存ストックを活用した広域的鉄道ネットワークの形成
  ウ) 東急東横線のピーク時混雑率が9ポイント低下
  エ) 白金高輪、白金台駅の設置により周辺地域の鉄道利便性が向上し、住居系延床面積が増加
    これらの点から、三田線延伸部の整備が、一定の効果があったと認められました。
 (3)今後の改善措置
交通局が主体的に取り組む課題として、他鉄道との乗り継ぎ円滑化を促進します。
 (4)今後の事後評価の必要性
三田線延伸部は輸送人員も計画値に達成しており、事業効率指標等からも一定の整備効果は得られていますが、より効果的なプロジェクトとなるよう、今後も適宜、施策の実施や効果の確認をし、今後の取り組みへの反映を行っていくことが重要であると考えます。

なお、これらの評価の詳細については、次の参考資料をご参照ください。

(参考資料1)都営12号線(大江戸線)環状部事業の評価(総括表)【sub_t_20060324a_01.pdf/18KB】
(参考資料2)都営6号線(三田線)延伸部事業の評価(総括表)【sub_t_20060324a_02.pdf/17KB】


【お問い合わせ先】

交通局 総務部 総合計画課 財務課 : 03-5320−6012

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