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不二家が隠ぺい文書、全国894店舗休止

 大手菓子メーカー「不二家」(本社・東京都中央区)が埼玉工場(新座市)で消費期限切れの牛乳をシュークリームの製造に使っていた問題で、同社は11日、謝罪会見を開いた。これまで事実公表しなかったことに藤井林太郎社長は「隠ぺいはない」と断言したが、昨年11月に「消費期限切れの原料使用がマスコミに発覚すれば、雪印乳業の二の舞いになることは避けられない」などと書かれた社外秘文書を作成したことを認め、隠ぺいを図ろうとしたことが分かった。

 不二家は10日深夜「昨年11月8日に消費期限を1日過ぎた牛乳を使用したシュークリームを約2000個出荷した」と発表したが、この日の会見では昨年10~11月にさらに7回、同様のシュークリーム製造が行われ、計1万5000~1万6000個が出荷されたことが明らかにされた。さらに期限切れのアップルパイの具も500個に混入されて出荷されていた。

 また、細菌検査で出荷基準値の10倍の細菌が付着した冷凍シューロールも出荷されていた。問題の続発した埼玉工場では04年に1カ月でネズミ50匹が捕獲されるなど、ずさんな衛生状態も報告されたという。

 不二家は埼玉を含む洋菓子5工場、全国894店舗を休止し、洋菓子だけではなく、クッキーやアイスなど、すべての製品を廃棄した。品質管理の徹底が図れるまで営業再開はせず、藤井社長は「再開は最短でも1週間後になる」と話し、頭を深く垂れた。

[2007年1月12日8時24分 紙面から]

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