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赤ちゃん無事保護、男女2人を取り調べ 仙台の誘拐事件

2006年01月08日13時14分

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現場の地図

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赤ちゃんが発見、保護された現場の建物に出入りする捜査員=8日午前7時10分ごろ、仙台市宮城野区宮城野2丁目で

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「無事保護」を受け、病院入り口で報道陣の質問に答える志村早苗院長(中央)ら=8日午前7時半、仙台市宮城野区の光ケ丘スペルマン病院で

 仙台市宮城野区の光ケ丘スペルマン病院(志村早苗院長)から同区幸町3丁目、会社員山田斉(ひとし)さん(27)の長男で生後11日の柊羽(しゅう)ちゃんが6日未明に連れ去られた事件で、宮城県警は8日早朝、柊羽ちゃんを同区内の別の病院付近で無事保護するとともに、同日午前、身代金目的略取容疑で50代の男と30代の女の取り調べを始めた。男は容疑を認めているという。

 調べでは、2人は宮城県東部で一緒に暮らしており、女はフィリピン人。捜査で不審な車が浮上。県警はナンバーなどから2人を割り出し、8日早朝、任意同行を求めた。

 身代金として6150万円を要求する志村院長あての脅迫文が7日未明に同区の新聞販売所で見つかり、同日夜に院長が受け渡しの指定場所に向かったが犯人は現れず、8日午前5時半過ぎ、スペルマン病院に「国立病院裏の廃虚に赤ちゃんを解放した」との電話があった。

 警察庁によると、新生児を狙った身代金目的誘拐・略取事件は76年10月以来。

 調べでは、柊羽ちゃんはスペルマン病院から南に約2キロ離れた国立病院機構仙台医療センター=宮城野区宮城野2丁目=の敷地内にある建物で、連れ去られた時と同じ産着を着ており、毛布にくるまれた状態で約50時間ぶりに見つかった。外傷はなく、目をきょろきょろさせ元気な様子だという。

 脅迫文の内容などから、県警は犯人は山田さん方と面識はなかったとみており、身代金の奪取を断念した犯人が新生児をもてあまして放置したとみている。

 6日午前3時半すぎ、病院に侵入した男は、母弓美さん(23)の隣のベッドで寝ていた柊羽ちゃんを奪って逃走した。翌7日午前2時40分、病院から約700メートル北東の朝日新聞販売所「ASA鶴ケ谷」裏のガラス戸に封筒が張り付けられているのを、出勤した従業員が見つけた。

 封筒の中にあった文書には、(1)赤ちゃんは元気で自分以外の人が世話をしている(2)6150万円を用意しろ(3)警察に連絡したら取引は中止する(4)病院長には貸しがある――などと書かれていた。さらに、志村院長がJR仙石線で7日午後9時52分仙台発の普通電車で石巻に向かい、連絡を待つよう指示していた。

 犯人から病院に最初に電話があったのは7日午後4時22分。病院側は志村院長の携帯電話の番号を犯人に伝え、県警は脅迫文の指示通り、志村院長に現金を持たせ受け渡し場所に向かわせた。

 2回目は午後9時36分。仙台駅にいる志村院長の携帯に「石巻に来てください」と指示した。3回目は院長が石巻駅に到着した直後の午後11時28分。「タクシーに乗って三陸道の矢本パーキングエリアに来い。(柊羽ちゃんは)金を受け取ってから6時間後に解放する」と話して切れた。

 翌8日午前0時半過ぎには、タクシーに乗っている院長に4回目の電話があった。「仙台方向に向かって走り9キロの標識のところで左側に止まり、10分待て」と一方的に告げて切れた。さらに午前1時6分、5回目の電話で行き先を再三確認した院長に対し、「時間稼ぐのやめてくださいよ」といらだった様子を見せた。その後、院長は指定の場所に到着したが、犯人からの連絡がとぎれたため、同3時にその場を離れた。

 これまでの調べでは、柊羽ちゃんを連れ去った男は、当直の看護師に「院長と我々の問題だ」などと話し、病院批判や「院長の家の前にガソリンをまいた」などとする内容が書かれた紙を看護師に見せていた。ASA鶴ケ谷に張られた脅迫文には、看護師の証言と一致する内容のやりとりが記載されていた。看護師に見せた紙と、脅迫文の筆跡が似ていたことから、県警は同一人物が書いたとみて調べていた。

 県警は発生当初、新生児を狙った略取事件として公開捜査を開始。7日未明に脅迫文が届いたことから同日午後、柊羽ちゃんの生命を最優先するため報道機関に、取材と報道の自粛協定を結ぶよう申し入れた。各報道機関もこれを受け協定を結んだ。

      ◇

 仙台市の病院から6日未明、生後11日の山田柊羽(しゅう)ちゃんが連れ去られた事件で、朝日新聞社は事件の経緯について報道を続けていましたが、身代金目的略取事件と宮城県警が判断した7日午後以降、柊羽ちゃんの安全を第一に考え、報道を差し控えていました。


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