倖田来未ビルボード20位入り
日本人初 米国デビュー曲「TAKE BACK」

 R&Bシンガー・倖田來未(こうだ・くみ=18)の米国デビュー曲「TAKE BACK」が、米ビルボード誌の「ホットダンスミュージック・マキシシングルセールス・チャート」で初登場20位を記録したことが27日、分かった。セリーヌ・ディオンやクリスティーナ・アギレラといった大物アーティストを抑えてのチャートインで、日本人初の快挙だ。

京都出身で今春高校を卒業
C・ディオンら大物抑えた


日本人初のビルボード誌の「マキシシングル」部門でチャートインを果たした倖田來未
日本人初のビルボード誌の「マキシシングル」部門でチャートインを果たした倖田來未
 18歳の歌姫がR&Bミュージックの本場で大ブレークした。昨年12月の日本デビュー曲「TAKE BACK」を、アーティスト名「KODA」で同11月に米国で先行発売。ラジオなどでじわじわと注目を集め、今月に入り人気爆発。ビルボード誌の最新チャート(3月31日付)で堂々の初登場20位を記録した。1963年に故坂本九さんが「スキヤキ」(日本語名「上を向いて歩こう」)でビルボードランキングの1位を獲得したが、それ以来の快挙といっていい。

 同チャートは全米のCDセールス枚数で決定する。米国を拠点にする久保田利伸(38)、DREAMS COME TRUEといった日本人アーティストがランクインしたことは過去一度もない。日本人初の快挙だ。最新チャートの1位はジェニファー・ロペス。「KODA」の4文字はマドンナ、ダフト・パンク、セリーヌ・ディオンらそうそうたる面々にまじって光り輝いている。

 倖田は京都出身の18歳で、今春に高校を卒業したばかり。祖父が尺八の先生で、母親は琴の免許を持つ音楽一家の中で育った。「昔から音楽が好きだった。本能でオーディションとかに申し込んでました」と倖田。「アイドルではなく、アーティストになりたい。顔とか関係なしに、歌さえ聴いてくれたらうれしい」という強い信念の持ち主だ。

 ビルボード誌アジア支局長のスティーブ・マックルーアさんは「言語の問題もあって、日本人がチャートインすることは大変なことです」と話す。マドンナなどを担当するジョナサン・ピータース、ジュニア・バスケスといった超有名ミキサーがリミックスを手掛けたのも後押しとなった。

 日本では同曲が12月の全国11ラジオ局のパワープレイを獲得。オリコン・パワープレイ部門で1位を記録し、ブレークの兆しを見せている。5月9日にセカンドシングル「Trust your love」を発売予定。米国での実績を引っさげて、日本でも旋風を巻き起こしそうだ。
 
◆倖田 來未(こうだ・くみ)

 1982年11月13日、京都府生まれ。18歳。大手レコード会社・エイベックスのオーディションで注目を集め、2000年12月6日に「TAKE BACK」で日本デビュー。好きなアーティストはSugar Soul、m―floら。血液型A。
 
◆マイアミ世界最大ダンスイベント参加

 〇…倖田は毎年3月に米マイアミで行われる世界最大級のダンスイベント「WINTER MUSIC CONFERENCE」に招へいされた。同イベントに参加した日本人はこれまでになく、ダフト・パンク、ファット・ボーイ・スリムといった人気アーティストにまじり、25日にライブを披露した。同イベントから生まれたヒット曲は、毎年世界のクラブチャートをにぎわせている。