機動隊、犯罪捜査もやります

掲載日2001年01月14日 <共>写有


〈機動隊、犯罪捜査もやります〉

社会情勢の変化に伴い、首都の警備を担っている警視庁機動隊を警備ばかりでなく犯罪捜査など多角的に運用するため同庁警備部は十三日までに、全隊員の十分の一に当たる約三百六十人を捜査や交通違反取り締まりなど新たな任務に投入することを決めた。
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警視庁の機動隊は現在、第一―九機動隊と特科車両隊の計十隊あり、約三千六百人と全国でも最大規模。主要国首脳会議(サミット)などでの集団警備力を生かした治安警備が中心だったが、従来の枠にとらわれない新たな組織に変革するのが狙い。
警備部の幹部は「大規模デモが見られなくなるなど情勢が変化しているのに、旧態依然としていては取り残されてしまう。時代を先取りする組織を目指したい。隊員の能力開発の意味もある」としている。
具体的には、機動隊に「多角運用部隊」と呼ばれる新たな編成を設ける。この部隊は、中国人の犯罪組織による特殊工具を使ったピッキング窃盗などの初動捜査に当たる「遊撃捜査二輪部隊」(通称「黒バイ隊」)や、交通違反の取り締まりを行う「自動二輪部隊」「遊撃捜査部隊」「遊撃警ら部隊」の四種類で構成する。
各機動隊内に二種類以上の運用部隊を置き、外国人犯罪が多発する地域や警察署に派遣、いざ事件となれば初動捜査の助っ人になる。
機動隊そのものにも、災害や有害化学物質対策、山岳レンジャーなど幅広い専門特殊技能を加え、レベルアップを図る。地震や火山噴火など多発する自然災害などに対応させる。四月以降、本格運用に乗り出す。