98-2-27 |
4月6日からダイヤ改正 新造車両33両を投入し、輸送サービスを向上 三河線、尾西線、岐阜線区など支線区強化を中心に |
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名古屋鉄道は、4月6日(月)から瀬戸線とモンキーパークモノレール線を除く全線区にわたって、ダイヤ改正を実施する。
今回のダイヤ改正の主なポイントは、
1.輸送サービスの向上など
(1)急行の車両増結や、朝夕ラッシュの2扉車を通勤型3扉車にして混雑緩和 (2)特急・急行の増発および特別停車回数の増加 (3)三河線 猿投〜知立〜碧南間が終日15分間隔に (4)尾西線 新一宮〜津島間は6時台〜9時台も15分間隔に (5)常滑線の急行を、18時以降太田川〜常滑間のすべての駅に停車させて利便性を向上
2.揖斐線・岐阜市内線がさらに便利に、快適に
揖斐線 忠節〜黒野間の全列車が岐阜市内線と直通運転し、合わせて同区間の冷房化率が100%達成3.輸送需要の少ない区間の一部ダイヤ見直し
の3点で、昨年4月に3500形の後継車両としてデビューした3100形18両(2両組成×9編成)と3700形12両(4両組成×3編成)のほか、同じく昨年4月に岐阜線区の揖斐線・岐阜市内線直通用車両としてデビューした780形3両(1両運転、2両連結運転も可能)の、計33両の完成に対応して行うもの。
具体的な改正概要は次のとおり。
1.輸送サービスの向上など
(1)急行の車両増結や、朝夕ラッシュの2扉車を通勤型3扉車にして混雑緩和を図る。
- 朝のラッシュの混雑緩和のため、平日の犬山発6時43分内海行き(新名古屋着7時16分、内海着8時30分)を犬山〜金山間で6両から8両に、金山〜内海間で4両から6両に増強するのをはじめ、内海発8時38分犬山経由新岐阜行き(新名古屋着9時44分、新岐阜着10時42分)を内海〜太田川間で4両から6両に、津島発8時00分鳴海行き(新名古屋着8時32分、鳴海着8時48分)を全区間で6両から8両に、鳴海発7時31分西尾行き(新安城から普通、西尾着8時13分)を新安城〜西尾間で2両から4両にそれぞれ増強する。
- 平日朝夕のラッシュ時間帯に、名古屋本線などで2扉車(クロスシート)で運転している列車16本(朝夕各8本)を、通勤型3扉車(ロングシート)に変更し、混雑緩和を図る。
(2)特急・急行の増発および特別停車回数の増加
[特急の増発]
- 平日に河和発7時42分金山行き(全車指定、河和口・南成岩・巽ケ丘にも停車、金山着8時28分)、新名古屋発21時32分常滑行き(同、尾張横須賀・朝倉・新舞子・大野町にも停車、常滑着22時05分)、常滑発22時10分新名古屋行き(同、新名古屋着22時42分)を増発。
[急行の増発・区間延長]
- 平日に神宮前発6時10分新岐阜行き(新名古屋発6時20分、新岐阜着6時52分)を増発するほか、新安城発6時51分須ケ口行きを新岐阜行き(新名古屋発7時46分、新岐阜着8時22分)に、東岡崎発7時46分御嵩行きを伊奈始発(伊奈発7時20分、新名古屋発8時32分)にそれぞれ区間延長する。
[特急・急行の特別停車回数の増加]
- 新岐阜発8時34分(土曜・休日は8時36分)と9時36分の常滑行きの上り特急2本が、新木曽川[同駅発8時41分(土曜・休日は8時44分)、9時43分]に特別停車する。
- 河和線 南加木屋、巽ケ丘、南成岩へは、平日、土曜・休日とも河和・内海方面の下り特急を3時間繰り上げて停車させ、新名古屋発15時台〜17時台の6本(河和行き・内海行き各3本)が特別停車する。これにより、新名古屋発15時台以降のすべての下り特急(内1本は知多半田行き)がこの3駅に特別停車する。
- 犬山線 扶桑は平日、土曜・休日とも上下1時間繰り上げ、上りは新名古屋着11時台の4本、下りは同発15時台の4本がそれぞれ特別停車する。これにより、上りは新名古屋着11時台まで、下りは同発15時台以降のすべての急行が扶桑に特別停車する。
(3)知立で名古屋本線と接続する三河線の猿投(さなげ)〜知立、知立〜碧南両区間の平日を、ほぼ終日15分間隔運転にする。
これは、平日朝のラッシュに普通4本を増発することによるもの。(知立発7時48分猿投行き、猿投発8時30分知立行き、知立発8時19分碧南行き、碧南発8時55分知立行き)(4)尾西線の平日は、すでに昨年4月のダイヤ改正で、新一宮〜津島間は夕間ラッシュの17時台〜21時台を15分間隔運転しているが、さらに今回朝間ラッシュ帯6時台〜9時台も15分間隔運転にするとともに、新一宮〜森上間ではほぼ終日15分間隔運転となる。これに合わせて新一宮で名古屋本線と、津島で津島線との接続をそれぞれ改善する。
これは、平日朝のラッシュに新一宮〜津島間で普通2本(津島発6時00分新一宮行き、新一宮発6時52分津島行き)を増発するほか、普通4本を区間延長して対応するもの。(5)常滑線は、太田川〜常滑間の普通停車駅からの通勤・通学の需要に応えるため、平日、土曜・休日とも、太田川発着18時以降のすべての急行(上り11本、下り12本)を同区間のみ普通に変更し、利便性の向上を図る。
同区間の普通停車駅は長浦(ながうら)、日長(ひなが)、西ノ口(にしのくち)、蒲池(かばいけ)、榎戸(えのきど)、多屋(たや)の6駅。2.岐阜線区の揖斐線、岐阜市内線の利便性向上
昨年4月に、揖斐線⇔岐阜市内線直通用の新型車両780形を4両導入したところ好評につき、今年も引き続き3両導入して7両体制とする。
これにより揖斐線⇔岐阜市内線直通列車は、これまでの平日上下113本から122本に、土曜・休日上下114本から120本にそれぞれ増加し、揖斐線 忠節〜黒野間を走るすべての列車が岐阜市内線と直通運転することになり、利便性が大幅に向上する。また、780形3両の導入により、忠節〜黒野間の冷房化率は、昨年の土曜・休日100%達成に引き続き、平日も94%から100%となる。また、岐阜市内線は平日が58%から84%に、土曜・休日は58%から94%にそれぞれ大幅に向上する。
3.輸送需要の少ない区間の一部ダイヤ見直し
西尾線・蒲郡線は、特急および朝間帯(初列車〜8時台)の名古屋本線との直通列車等を除き、西尾乗り換えのダイヤとする。なお、西尾〜蒲郡間は本年6月をめどにワンマン運転を計画している。 このほか、土曜・休日を中心に夕方から夜間にかけて、輸送需要の少ない区間についてダイヤを一部見直す。