棋界情報局

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藤井七段、竜王戦挑戦者に 新四段誕生(十月) 塚田夫妻に長女誕生 第56期名人就位式
第20期女流王将表彰式 佐藤新名人誕生 森下八段に長男誕生 第25回将棋大賞受賞者
全日本チェス百傑戦で羽生優勝! フリークラス転出者 新四段誕生(四月) 新女流棋士誕生(四月)


村山 聖八段死去

 8月8日(土)12時11分、村山聖(さとし)八段が広島市の病院で死去した。享年29歳。死因は進行性膀胱がん。

通夜・告別式は故人の遺志により、9日(日)に広島市「平安祭典」にてご家族のみで密葬が執り行われた。

日本将棋連盟理事会は9日付で九段を追贈することを決定した。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。


竜王戦挑戦者決定戦・藤井猛七段が挑戦者に

第11期竜王戦(読売新聞社主催)の挑戦者決定戦第3局が、9月14日、東京・千駄ヶ谷「将棋会館」で行なわれ、午後10時56分、151手で藤井猛六段が羽生善治四冠を降し、谷川浩司竜王への挑戦権を獲得した。この活躍で、藤井は七段に昇段となった。
藤井は予選4組で優勝して本戦に進出し、独自の四間飛車「藤井システム」で勝ち上がり、羽生四冠と挑決三番勝負を争った。
藤井にとって、これが初のタイトル戦となる。
七番勝負第1局は竜王戦恒例の海外対局で、10月15・16日、ニューヨークの「ホテル・ザ・キタノ」にて行なわれる。


新四段誕生/10月(山本真也・中尾敏之)

第23回奨励会三段リーグは9月11日に終了し、以下の2名が10月1日付で新四段となります。

山本 真也(やまもと しんや)

      リーグ1位(12勝6敗)
      北村文男六段門下、昭和61年4月7日入会
      大阪府東大阪市出身、昭和46年10月24日生(26歳)
      得意戦法・・・オールラウンド
      棋士番号229

中尾 敏之(なかお としゆき)

      リーグ2位(12勝6敗)
      廣津久雄九段門下、平成元年9月21日入会
      静岡県富士市出身、昭和49年10月24日生(23歳)
      得意戦法・・・矢倉
      棋士番号230


塚田泰明八段・高群佐知子女流二段に長女誕生

塚田泰明(33)・佐知子(27)夫妻に長女が誕生した。命名『恵梨花(えりか)』
8月27日(木)午前11時21分、本庄市「池田レディースクリニック」で産まれた女の子は2820gで、母子ともに健康。

塚田八段のコメント:非常に安産でした。病院に入ってから3時間というくらいですから。現在、母子ともに順調でホッとしています。


第56期名人戦就位式・佐藤康光名人

第56期名人戦(毎日新聞・日本将棋連盟主催、富士通株式会社協賛)七番勝負で、谷川浩司名人を4−3のフルセットの末破り、悲願の名人位獲得を果たした佐藤康光新名人の就位式が、7月28日、東京千代田区の「如水会館」で行なわれた。
A級順位戦で、いきなり2連敗と出遅れた佐藤。しかし、後半戦を5連勝で逃げ切り、終ってみれば羽生善治四冠とのプレーオフを制して挑戦権を握った。
今期の七番勝負は、第6局まですべて先手番が勝つという波乱のシリーズ。最終局の振り駒で先手番を引き当てた者が勝利を収めるであろうという大方の予想に反し、後手番の佐藤がジンクスを跳ね返すような見事な勝利で新名人誕生となった。

壇上にのぼった佐藤名人は、「谷川先生は、私が奨励会に入った翌年に名人になった雲の上の人。挑戦できる喜びがありました。七番勝負は、負けた将棋を含めて一局一局自分の実力以上のものが出せたと思います。名人は子供の頃からのあこがれだったので、信じられません。名人になった実感はまだありませんが、もっと研鑚を積んで名人にふさわしい実力をつけたいと思います。」と謙虚に喜びを語った。

就位式終了後の立食パーティでひと際目を引いたのは、佐藤名人の親族の多さ。また関西からは師匠の田中魁秀八段はじめ、福崎文吾八段、長沼洋六段と一門の先輩も祝福に駆けつけ、終始なごやかな雰囲気のパーティだった。

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第20期女流王将表彰式

斎田晴子女流王将を3ー0のストレートで降し、2年振りに女流王将に返り咲いた清水市代女流三冠の「AI将棋杯争奪第20期女流王将表彰式」が、7月21日、東京・信濃町の明治記念館で行なわれた。会場の200名を越える参加者に、改めて清水の第一人者としての風格と注目度を感じさせた。また愛弟子の石橋幸緒女流二段ほか、女流棋士仲間も大勢駆けつけ、華やいだ雰囲気の中で表彰式はとり行なわれた。
二年前、本棋戦において中井から女流王将位を奪取し、女流棋界初の四冠独占を果たした。しかしその後、女流王将位、女流王位と立て続けに失い、第一人者の地位が危ぶまれていた清水。一期での女流王将復位は見事の一語に尽きる。

清水と共に壇上へ昇った将棋連盟会長の二上達也九段、主催社である日刊スポーツ社長の加藤哲氏、今期スポンサーとなった『AI将棋』の(株)アスキーサムシングウッド取締役の平野義久氏が、それぞれ祝辞を述べた。
それを受けて清水は、「将棋ソフト『AI将棋』は、我が家では“アイちゃん”と呼んで可愛がっています。」と平野氏を前に、会場を沸かせた。
「タイトル戦前にアイちゃんと遊んだ時、将棋というものは“楽しむもの”だったんだと気付かされました。私はこれまで、講演などでことあるごとに将棋の面白さを訴えてきましたが、そういう自分自身が本当に将棋を楽しんでこれたのでしょうか?」とこれまでの棋歴を振り返った。
「今回は、ゆっくりと将棋を楽しんでやろうという気持ちがいい緊張感を生み、好結果につながったのだと思います。今はデビュー当時よりも将棋が楽しく、そしてより怖いものに感じています。」清水は、タイトルを奪還したことよりも将棋に対する情熱が戻ったことが本当にうれしいようだった。
「私はこれからますます強くなります。会場の皆様、お覚悟の程をお願いします。」心はもはや、再度の四冠独占に向いている。

二上会長(右)と日刊スポーツ社長加藤哲氏(左)

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佐藤康光、実力制名人戦史上10人目の名人に

6月17・18日に静岡県河津町「今井荘」にて行なわれた第56期名人戦第7局で、佐藤康光新名人が谷川浩司名人を破り、4−3で名人奪取を果たした。実力制名人戦になって以来10人目の名人。また初挑戦での名人奪取は塚田正夫、中原誠、谷川浩司、羽生善治に続き5人目となる。なお、規定により6月18日日付で九段に昇段となった。佐藤のタイトル獲得は第6期竜王戦(5年度)以来5年ぶり二度目。

佐藤康光新名人:昭和44年10月1日京都府の生まれ。57年、6級で田中魁秀八段門。62年四段、平成元年五段、4年六段5年七段、8年4月八段。10年6月九段。第6期「竜王戦(5年度)」で羽生竜王を4ー2で破り、初タイトルを獲得。タイトル戦登場は7回獲得は竜王1名人1。
通算成績は416勝198敗(6/29現在)で勝率6割7分8厘。

佐藤名人は引き続き、7月16日から始まる第39期王位戦七番勝負で羽生善治王位に挑戦する。


米長、永世棋聖に

5月22日、東京将棋会館で第49回通常総会が行われ、5月22日付で米長邦雄九段に「永世棋聖」を現役のまま名乗ることを認めた。(なお、米長は棋聖を通算5期獲得した昭和60年に永世棋聖の資格を得ている)


羽生善治四冠サイン会

 

 将棋連盟発行の新刊本『羽生マジックU』の出版を記念して羽生善治四冠のサイン会が5月9日(土)午後4時より弘栄堂書店吉祥寺店(東京・吉祥寺駅・ロンロン内1階花火の広場)で行われた。

 当日『羽生マジックU』を購入した約170名のお客さんの目の前で、羽生四冠は「玲瓏」(美しく透き通って輝く玉の意)と為書つきで揮毫し、一人一人に笑顔で握手をするファンサービスであった。

 CM出演などで将棋ファン以外にも知名度が高い羽生四冠だが、サインを待つ行列の他にも通りがかりの人が多数押しかけ会場は大盛況であった。

 『羽生マジックU』は好評の「羽生マジック」第二弾。定跡、実戦、創作の三部に分かれた「次の一手」100問。急所の局面でどう指すか、羽生善治の将棋感覚が詰まった一冊。日本将棋連盟刊、定価 本体1200円+税。

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森下夫妻長男誕生

 森下卓八段・麻衣子夫妻に長男が誕生し、「大地」と命名された。

 二人の実家のある北九州市内の病院で4月22日(水)に生れた男の子は3489gで母子ともに健康。

森下八段のコメント「非常に元気で大きな泣き声を耳にし、安心しました」


第25回将棋大賞受賞者

第25回将棋大賞受賞式の各部門受賞者は以下の通り。

最優秀棋士賞 谷川浩司竜王・名人(36) 6年振り5回目
升田幸三賞 青野照市九段(45)
殊勲賞 屋敷伸之棋聖(26)
敢闘賞 郷田真隆七段(27)
技能賞 佐藤康光八段(28) 2年振り3回目
新人賞 真田圭一六段(25)
女流棋士賞 清水市代女流名人倉敷藤花(29) 5年連続7回目
勝率1位賞 郷田真隆七段(27)< .762>
最多勝利賞 郷田真隆七段(27)<48勝> 3年振り2回目
最多対局数 郷田真隆七段(27)<63局> 3年振り2回目
連勝賞 屋敷伸之棋聖(26)<15連勝>
東京将棋記者会賞 内藤國雄九段(59)


全日本チェス百傑戦・羽生善治四冠が優勝!

 '99全日本チェス選手権の予選である恒例の全日本チェス百傑戦(主催:日本チェス協会 会長・松本康司)が3月21・22日の両日、東京・大田区立生活センターで開催された。

 今回は羽生善治四冠が参加し、渡辺暁六段など日本チェス界の上位陣を破り、6勝1引き分けで優勝した。2位は松尾朋彦五段。全日本チャンピオン・権田源太郎八段は不調で7位だった。

 なお羽生四冠は3月20日に行われた第23期棋王戦第4局(新潟県「高島屋」)の翌朝5時半に宿を出て、この大会にかけつけた。

 百傑戦上位8人は各地で行われた地区選手権優勝者たちと共にゴールデンウィークに開かれる全日本選手権・全国大会(7日間13回戦)に進出し、'99全日本チャンピオンを決め、チャンピオンが日本選手として世界選手権太平洋地区予選に出場する。

 チェスの世界チャンピオン決定戦は、全世界トップ100人による勝ち抜き(賞金総額500万ドル、優勝1憶7千万円)で2年に一度行われ、次回は1999年12月。

優勝者・羽生善治の話「チェス競技会の参加は初めてですが、チェスの駒は全部が大駒で働きが強く、ポジション(全局的な位置取り)が勝敗を左右するという点で、将棋と違う激しさを感じました。」

なお、日本チェス協会(Japan Chess Association)のホームページで羽生四冠の棋譜が公開されている。

<情報提供:日本チェス協会(Japan Chess Association)http://www.ask.or.jp/~bun/JCA/


米長邦雄九段、滝誠一郎七段がフリークラスへ転出


 3月25日(水)付けで米長邦雄九段よりフリークラス転出届けが将棋連盟理事会に提出され、理事会がこれを正式に受理した。

これにより、米長邦雄九段は平成10年4月1日よりフリークラス棋士として、対局をすることになった。

 また滝誠一郎七段も3月31日付でフリークラス転出を発表した。


新四段誕生(野秀行・山ア隆之・伊奈祐介)

第22期奨励会三段リーグは3月5日に終了し、以下の3名が4月1日付で新四段となります。

野 秀行(たかの ひでゆき)

    リーグ1位(13勝5敗)
    中原 誠永世十段門下、59年12月10日入会
    神奈川県横浜市出身、昭和47年6月15日生(25歳)
    得意戦法・・・矢倉
    棋士番号226

山ア 隆之(やまさき たかゆき)

    リーグ2位(12勝6敗)
    森 信雄六段門下、平成4年9月30日入会
    広島県広島市出身、昭和56年2月14日生(17歳)
    得意戦法・・・力戦形(居飛車)
    棋士番号227

    三段リーグ翌日に将棋世界インタビュ−のため
    編集部を訪れた山ア隆之新四段

伊奈 祐介(いな ゆうすけ)

    リーグ3位(11勝7敗)
    小林健二八段門下、平成2年1月入会
    神奈川県逗子市出身、昭和50年12月18日生(22歳)
    得意戦法・・・居飛車
    棋士番号228

    伊奈新四段は第21期・第22期三段リーグで連続次点となった。奨励会規定には「三段リーグ戦で、2回次点を取った者はフリークラスに 編入することができる。その際の段位は四段、正会員として登録される。」という規定がある。これにより伊奈にはフリークラス編入の権利が与えられ、本人の希望が連盟理事会に提出されたため四段昇段となった。


新女流棋士誕生(安食総子さん・大庭美夏さん)

平成9年度後期女流育成会最終戦が3月1日(日)、東京将棋会館で行われ、安食総子さん(23)が最終戦を2連勝し、14勝2敗の好成績で女流棋士2級に昇級した。

前期女流育成会で昇級を逸した大庭美夏さん(28)は、13勝3敗の好成績ながら今期も次点となった。しかし、将棋連盟女流育成会規定の「2期連続次点かつ該当2期の通算成績が、勝率 0.750以上の者は連盟理事会承認の上、女流2級への昇級を認める」という項目を満たしており、理事会の発表が待たれていた。3月4日、将棋会館で行われた連盟理事会で、大庭さんの女流棋士2級昇級が正式に承認され、二人の新女流棋士の誕生となった。

安食 総子(あじき ふさこ)

    リーグ成績(14勝2敗)
    青野照市九段門下、平成4年4月入会
    東京都武蔵野市出身、昭和49年5月2日生(23歳)
    得意戦法・・・四間飛車

大庭 美夏(おおば みか)

    リーグ成績(13勝3敗)
    (故)佐瀬勇次名誉九段門下、昭和59年4月入会
    静岡県沼津市出身、昭和44年8月1日生(28歳)
    得意戦法・・・対抗形

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安食総子新女流2級誕生の瞬間


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