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「200%も発揮できない」露の名手コストルナヤが無念の国内選手権欠場の意向示す「来年に向け回復に努める」

THE DIGEST編集部

2022.11.13

今シーズンのロシア選手権欠場を発表したコストルナヤ。(C)Getty Images

今シーズンのロシア選手権欠場を発表したコストルナヤ。(C)Getty Images

 2019年グランプリファイナル女王が、苦渋の決断を下した。

 ロシア国営通信社『TASS通信』は現地11日、ロシアのフィギュアスケート女子シングルの19歳アリョーナ・コストルナヤが、12月20日から25日に開催されるロシア選手権(クラスノヤルスク)を欠場すると報じた。また、コストルナヤは9月6日に股関節の手術をし、リハビリを受けていた病院から退院したことを併せて語っている。
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 病院から退院したコストルナヤは、タス通信社にロシア選手権を欠場するに至った苦渋の胸中を吐露した。

「ロシア選手権では100%どころか、200%でさえもパフォーマンスを発揮することはできません。今年の予定は、アイスショーのみです」

 エテリ・トゥトベリーゼ氏が指導する『サンボ70』に所属していたコストルナヤは、北京オリンピック出場を目指していた。2020-21シーズン前に、突如としてコストルナヤはエテリ氏と袂を分かち、エフゲニー・プルシェンコ氏の『エンジェルズ・オブ・プルシェンコ』に移籍。さらなるパフォーマンス向上を目指した。

 だが成績は思ったように上がらず、結果も残せなかったため、8か月後にエテリ氏の元へ“出戻り”を決断。同じ動きをしていたアレクサンドラ・トゥルソワとともに古巣に復帰した。コストルナヤは「私の人生の全てが間違っていた」と認め、エテリ氏に謝罪。心機一転、ロシア代表入りを目指した。
 
 しかし、去年12月下旬に右手を負傷(指2本を骨折)、練習もままならず代表争いからも脱落してしまい、夢だったオリンピック出場を逃した。今年2月の北京オリンピックには、同じチームメイトのアンナ・シェルバコワ、トゥルソワ、カミラ・ワリエワの3人が出場した。

 結果はシェルバコワが金メダル、トゥルソワが銀メダルを獲得。ワリエワは4位だったものの、「チーム・エテリ」の強さを世界にアピールする結果になった。そして3月、コストルナヤは『サンボ70』を2度目の退団。エレーナ・ブヤノワ氏が主宰する『CSKA』に移籍し、新たな環境で再スタートを切っていた。

 今月6日には、ロシアのアイスショーに出演し、今シーズンのショートプログラム『マラゲーニャ』を披露したコストルナヤ。公演後には自身のインスタグラムを更新し「私の全てのプログラムの中で一番好き」と綴り、股関節のケガからの復調を漂わせていた。

「(アイスショー以外では)今のところ、ロシアフィギュアスケート連盟の新しい大会であるショープログラムしか予定はありません。来年に向けて体力を温存し、回復に努めます」

 コストルナヤがロシア選手権欠場を発表する前、ロシアフィギュアスケート連盟はキャリアを終えた選手を含め、全ての有名アスリートが参加できる新しいショープログラムのトーナメント開催(来年3月18日~19日)を発表していた。

 回復次第だが、コストルナヤはこのトーナメントへの参加も視野に入れているようだ。彼女が競技会に戻る日は、もうしばらく時間がかかりそうだが、万全のコンディションで再び銀盤に舞う姿を待ちたい。

構成●THE DIGEST編集部

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