管制トラブルで遅延 那覇空港など、最大3時間


社会
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案内モニターを見詰める利用客ら=10日午後7時5分、那覇市の那覇空港

 国土交通省によると10日午後5時23分ごろ、沖縄周辺空域の航空管制を担う神戸航空交通管制部(神戸市)のシステムに不具合が生じた。バックアップに切り替えたが、午後5時28分から15分間、管制空域へ新たな航空機の入域を制限したため、那覇空港などを発着する航空機に遅れが出た。那覇空港事務所によると、午後8時現在、那覇を発着する29便が遅延し、2便が欠航。出発便で最大2時間52分の遅延が出た。

 国交省によると、神戸航空交通管制部は午後7時19分に本来のシステムに戻し通常運用を再開した。同システムは1日から運用を開始予定だったが、確認事項が見つかったため改修に時間を要し、9日から運用を始めていた。

 国交省は航空需要の増加対応で、全国に四つある管制部を再編し神戸を新設。システム不具合で9日以前は、旧那覇航空交通管制部の施設に置かれた那覇分室で管制業務に当たっていた。

 那覇空港事務所によると、午後5時30分ごろから午後8時27分までの約3時間、那覇から出発する航空機の離陸が制限された。琉球新報の調べでは石垣、宮古空港でも発着便に30分~1時間半程度の遅れが生じた。

 出張から帰った比嘉尚恵さん(35)=名護市=は、羽田から那覇に午後6時20分に到着予定だったが、約50分後の午後7時10分に到着ゲートへ。「出発時から遅れていた。これから車で帰る」と足早に帰路についた。

 秋休みで旅行した親子は午後3時に羽田発の便に45分遅れで搭乗した。到着は1時間半ほど遅れたが、40代の母親は「搭乗前から管制の指示で遅れると案内があったが、特に混乱はなかった」と話した。