『らんまん』森優理斗演じる万太郎が背負う当主の重責 踏まれて強くなるオオバコの心

『らんまん』万太郎、綾、竹雄が直面する現実

 連続テレビ小説『らんまん』(NHK総合)が4月6日に第4話を迎えた。第3話終わりのナレーションが不吉な予感を抱かせたところ、第4話ではにぎやかな宴から一転して酒蔵の厳しい掟が描かれた。

 朝ドラで幼少期の主人公が病弱なことはあっても、お灸をされるのは初めてではないだろうか。万太郎(森優理斗)はこらえきれずに「熱い! 痛い!」と叫ぶ。それを見下ろす祖母のタキ(松坂慶子)。抵抗する万太郎の体を竹雄(井上涼太)が押さえつける。竹雄は万太郎のお目付け役を命じられており、竹雄の目をかいくぐってその場を抜け出すのは至難の業だ。厠へ行くと嘘をついて神社に来た万太郎は、「おまんとは口をきかん」と竹雄をにらみつけた。

 近所の子どもたちに鬼ごっこに誘われた万太郎だったが、竹雄に手を引かれて無理やり連れて帰られる。ふんまんやるかたない万太郎は竹雄に八つ当たりし、酒蔵に逃げ込んだ。あとを追って綾(太田結乃)も酒蔵に入るが、親方の寅松(嶋尾康史)につまみ出されてしまう。

 現代では考えられないことだが、当時、酒蔵は女人禁制だった。酒造りの職人である杜氏が家事を仕切る女性を表す「刀自」から来ているように、古くから酒造りには女性も携わってきたが、女人禁制となったのは江戸時代以降で、糠に触れていることなどが理由とされる。「おなごが入ったせいで腐造を出したらどうするがぜ」と寅松は言い、タキですら酒蔵には足を踏み入れたことがない。綾が追い出されたのは致し方ないとして、その後の処分はなかなか厳しいものがあった。

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