壇ノ浦の戦いはイルカが勝敗を分けたって本当?

壇ノ浦の戦いとイルカ

社会の授業でもおなじみ壇ノ浦の戦い。源平合戦最後の戦いとしてとっても有名なこの出来事は多くの作品でも描かれてきました。

最近では大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも登場しましたね。アニメの「平家物語」も記憶に新しい所です。

そんな壇ノ浦の戦いに登場する動物がいるんです。

それがイルカ。

壇ノ浦の戦いに現れたイルカについてまとめました。

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野生のイルカの群れ

平家物語に描かれたイルカ

イルカが登場するのは平家物語のうち、壇ノ浦の戦いを描いた巻第十一・遠矢です。

それによると、戦いの最中、1~2千頭とも見えるイルカが突然平氏軍の前に姿を現しました。

不思議に思った平家方の総大将平宗盛(清盛の三男)は、陰陽師安倍晴信にこれが意味するものを占わせます。

なんでいきなり陰陽師?かと言うと、当時の人たちは現代人とは比べ物にならないくらい吉凶を重視し、戦場に陰陽師が帯同するのは当たり前のことだったからです。

晴信は「イルカが源氏の方に行けば平氏が勝つが、イルカが平氏の方に来るようなら平氏は負ける」と予言しました。

結局イルカは平氏の船の下を泳いで行ってしまい、予言の通り平氏は負けてしまうのです。

壇ノ浦の戦いでは潮流が勝敗を左右したと言われています。(近年の研究では潮流は関係なかったとも言われています。)

壇ノ浦の戦いの行われた関門海峡は、潮の流れが変わりやすい海域です。

合戦では最初平氏が押していましたが、潮の流れが変わったことにより、源氏が潮に乗って勝利したのです。

イルカも潮の流れに乗って平氏の方へ泳いで行ったのだと考えられますね。

このエピソードはアニメ「平家物語」にも出てきますよ。

海中のイルカの群れ

関門海峡でイルカは見れるの?

関門海峡での目撃例

現在でも関門海峡では野生のイルカを見ることができるんですよ。

関門海峡に設置されているライブカメラにバンドウイルカやミナミバンドウイルカの群れが映り込んでいたという報告もあります。

ただし、イルカが見られることはそう多くはないそうです。

海がきれいだった平家物語の時代には、今よりもたくさんのイルカの群れがやって来たかもしれませんね。

三軒屋海岸でスナメリに会える

海峡そばの三軒屋海岸では、高い確率でイルカの仲間スナメリの野生の姿を見ることができます。

瀬戸内海には昔から多くのスナメリが生息しているのですが、その中でも毎日のように観測されているのはここだけと言ってよいでしょう。

スナメリに会える三軒屋海岸は海響館から車で15分ほどの小さな海岸です。

近くには旧下関水族館があった関見台公園があります。

くじら館という建物に当時の面影を見ることができます。(残念ながら中に入ることはできません。)

スナメリ
スナメリ

イルカが千頭以上も来たってあり得るの?

イルカが千頭来ただなんて盛ってるのか?と思わないでもないですが、実際にイルカが千頭以上の群れを作ることはあります。

イルカは普通ポッドと呼ばれる群れを作って暮らしています。

ポッドはメスとその子供たちで構成され、数頭から十数頭程度であることが多いのですが、ポッド同士が合わさり、大きな群れを形成することがあります。

大きな群れはスーパーポッドと呼ばれています。スーパーポッドは時に数百から数千頭に及ぶことすらあるのです。

種類が違うイルカのポッド同士が集まっている場合もあります。

イルカは大変社交的な動物で、協力してエサを捕ったり天敵を避けたりしているのです。

平家物語に出てくるイルカの種類は?

平家物語に出てくるイルカの種類は何だったのでしょう。

もちろん平家物語にはそのあたりのことまで書かれていません。「いるかといふ魚(※正しくは哺乳類)」と書かれているのみです。

これだけではちょっと特定は難しいですよね。

と言うのも、実は関門海峡付近にはさまざまな種類のイルカがやって来るのです。

前出のとおり、近年でも関門海峡付近でバンドウイルカやミナミバンドウイルカが目撃されています。
10頭ほどの群れだったそうです。

そのほか山口県や北九州周辺の海でスジイルカ、カマイルカ、シワハイルカなどが座礁しているのも見つかっており、実に様々な種類のイルカが回遊していることがわかります。

また、2020年には瀬戸内海に200頭ものイルカの大群が押し寄せて話題となりました。

太平洋に棲むハセイルカの群れがエサとなるイワシやイカを追いかけて豊後水道から瀬戸内海に入ってきていたのです。

ハセイルカを含むマイルカ属はスーパーポッドを形成しやすいことでも知られてます。

イルカの群れが瀬戸内海に入ってくることは年に3、4回あるそうです。

瀬戸内海に多く定住しているスナメリはどうかというと、これは違います。

スナメリは群れを作らず、単独かせいぜい3頭くらいで生活しているからです。

種類までは確定できませんが、頻繁に現れないであろうイルカの大群が、壇ノ浦の戦いの折に現れたというのはなんとも奇怪で面白いですね。

海響館でイルカを見よう

関門海峡で野生のイルカを見るのはむつかしいかもしれませんが、水族館ならいつでも会えますよ!

関門海峡にある「しものせき市立水族館・海響館」にはバンドウイルカとスナメリがいます。

ぜひ訪れてみてくださいね。

海響館外観

イルカを見ながらお食事しよう

海響館1階にある「イルカの見えるレストラン」ではイルカの水槽を眺めながら食事をすることができます。

レストランの水槽はイルカショーのプールの水面下部分にあたるので、ショーの最中の水中のイルカのダイナミックな動きを見ることができます。

ショーをやっていない時は人懐っこいイルカが寄ってきてくれることもありますよ。

レストランは水族館の出口を出たところにあり、入館しなくても入れます。

また、水族館は一度退館しても再入館が可能なので、レストランで食事をしてから水族館に戻ることもできますね。

関門海峡を眺めるイルカショー

関門海峡を望むステージでは、イルカとアシカの競演によるショーが人気です。

GWや夏休みなどの特定の期間に開催される夜の水族館では、特別なショーも行われています。
関門海峡の夜景をバックに幻想的なイルカたちのパフォーマンスを見ることができますよ。

また、スナメリ水槽ではスナメリがバブルリングを作るプレイングタイムというイベントも行われているのでチェックしてみてください。

※ショーは生物の体調などにより中止となる場合もありますので、公式サイトなどでスケジュールをご確認ください。

海響館イルカショー

しものせき市立水族館・海響館

場所山口県下関市あるかぽーと6-1
営業時間9:30~17:30
※季節・曜日等により異なる
休館日年中無休
公式サイト海響館 (kaikyokan.com)
入館料大人(高校生以上):2090円、小・中学生:940円、3歳以上:410円

下関では豊かな自然環境でさまざまなアクティビティを満喫することができます。
アウトドア事業を盛り上げるため市内の事業者が集結し、「動くなら下関」プロジェクトを開催しています。

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