歴代総務大臣らもNTT側と会食“接待ではない”[2021/03/11 14:49]

 NTTの社長らが総務省幹部を接待していた問題で、歴代の総務大臣や副大臣もNTT側と会食していたことが分かりました。

 野田聖子元総務大臣:「(Q.接待という認識は?)ありません。ともに懇談会」「(Q.先方から何か便宜は?)支店長が代わる度に紹介という形式の一つだった」

 自民党の野田幹事長代行は、総務大臣だった2017年に懇談会の場でNTTドコモ元社長の立川氏と同席していたことを明らかにしました。接待との認識はなく、懇談会で支払いは別々だったと強調しました。2018年にはNTT西日本の村尾社長(当時)らとも会食し、費用は村尾氏側が負担しましたが、指摘を受けて自らの負担分を支払ったと説明しました。

 高市前総務大臣も在任中の2019年と2020年にNTTの澤田社長と会食したことを認めました。費用は支払っていて、「接待を受けていない」とコメントしています。また、通信事業に係る許認可の最終決裁権を持つのは大臣ではなく局長だと説明し、「頼みごとの話題が出たことは皆無だ」としています。

 坂井官房副長官は総務副大臣だった2018年にNTTの篠原会長から知人を紹介するとの誘いを受けて会食したことを認めました。「飲食代は相手側の支払い」だったとし、「総務省の業務に関する要請や要望は全くなかった」ということです。

 寺田稔衆議院議員の事務所は去年、総務副大臣時代にNTTの澤田社長と会食したことを認めました。「副大臣退任の慰労会のつもりで、何も働き掛けはなかった」と説明し、会食費を返金する考えを示しました。大臣規範では、大臣や副大臣は関係業者からの接待を受けることなどを禁じています。

 加藤官房長官は副大臣が支払いをしていなかった場合、単純収賄罪にあたるのではないかと問われると「大臣規範は、国民の信頼を確保する観点から自ら律すべきものとして定められた」と説明するにとどめました。

 一方、武田総務大臣は今月11日もNTT側と会食したかどうかについて答弁しませんでした。

 共産党・岩渕参議院議員:「会食があったかなかったかってこと聞いてるんですよ。答えて下さいよ」

 武田総務大臣:「個別の事案一つひとつにお答えするのは控えさせて頂きますが、私は国民の皆さんから疑念を招くような会食や会合に応じたことはありません」

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