小西酒造は27日、ベルギーのホワイトビール「ヴェデット・エクストラ ホワイト」をベルギー以外の海外では初めて日本で発売すると発表した。同ビールは、1871年に創業したベルギーのデュベル・モルガット社の製品で、今年7月にベルギー本国で発売となっている。日本での発売は樽生が29日、瓶が9月5日となっている。

「ヴェデット・エクストラ ホワイト」。すっきりシンプルなラベルデザイン

原材料は小麦が40%~45%、大麦麦芽が約60%となっており、コリアンダーやオレンジピールも加えているという。伝統的なベルギーのホワイトビールではなく、「すっきりと爽やかな美味しさ」をアピールしている。瓶は容量330mlで、価格は410円。

なお、小西酒造は1988年からベルギービールの輸入・販売を手掛けており、ベルギービールの代表格「ヒューガルデン ホワイト」(ホワイトビール)は同社の主力商品。しかし同商品を含めた6ブランドの国内販売権が、9月4日をもって、アサヒビールに移るとのことだ。2007年まで小西酒造はベルギービールの輸入シェア率約60%を占めていたが、その大半を失う形になる。中でも「ヒューガルデン ホワイト」は、同社のベルギービール輸入量の過半数を占めており、代替商品の獲得は喫緊の課題だったのだ。

小西酒造の代表取締役社長・小西新太郎さん

今回発売となる「ヴェデット・エクストラ ホワイト」は、「ヒューガルデン ホワイト」に比べて随分穏やかなものだといえる。スパイスの香りが控えめでバランスがよく、飲みやすさもあるとのこと。小西酒造の代表取締役社長・小西新太郎さんによると、「特別にターゲットを絞っているわけではないが、20代~30代の女性を消費層として考えている」という。2009年3月までの販売目標数量は樽生(20L)で6,000本、瓶は7,000函とのこと。

また同社取締役営業部長の森川敏朗さんからは、「プレミアムビール市場拡大はベルギービールにとって追い風」という話があり、新ブランドにより立て直しを図る意気込みが感じられた。

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