[東京 11日 ロイター] - 日産自動車は11日、ロシア市場からの撤退を決めたと発表した。子会社であるロシア日産自動車製造会社(ロシア日産)の全株式を、ロシア国営の自動車・エンジン中央科学研究所(NAMI)に譲渡する。
譲渡金額は1ユーロで、NAMIへのロシア日産株式の譲渡により約1000億円の特別損失計上を見込む。今年度の業績予想に変更はない、としている。
日産によると、サンクトペテルブルクにある日産の生産・研究開発施設と、モスクワにある販売・マーケティングセンターは新名称で運営される予定。ロシア政府によると、売却にはこれら施設が含まれるが、日産が6年以内に資産を買い戻すオプションを有することになるという。
ロシアからの撤退を巡ってはトヨタ自動車が9月23日、日本の自動車メーカーとして初めて方針を明らかにした。
日産と連合を組む三菱自動車も撤退の検討に入ったと日本経済新聞が11日に伝えたが、三菱自広報担当者は「決まったことはない。撤退を決めたわけではない」と述べた。