オオシャコガイ

Tridacna gigas
カラフルなオオシャコガイ
Photograph by George Grall
(写真クリックで拡大)
早わかり

分類: 無脊椎動物
保護状態: なし
食性: 肉食
寿命: 野生: 100 年 以上
体長: 1.2 メートル
体重: 200 キログラム
オオシャコガイの殻の配色は、それぞれすべて異なる。

成人男性(180cm)との比較

分布

プロフィール

 海底で生活するオオシャコガイは地球上で最大の貝である。体長約1メートル、体重は220キロ以上にまで成長することもある。南太平洋やインド洋の暖かい海に生息する。彼らが住みやすい家を見つけるチャンスは一生に一度だ。1度サンゴ礁に付着したら、死ぬまでそこを動くことはないからである。


  オオシャコガイは、自分の組織内に付着し共生している何十億もの藻が作り出す糖分やタンパク質を消費することで、巨大な体に成長する。その代わりに、藻に安全な生息場所を提供し、また、波状の溝の付いた殻を日中、海面下で広げてさまざまな色の外套膜を露出し日光浴することで、藻が光合成を行う機会を与えている。オオシャコガイはまた、水管を使って吸い込んだ海水を濾過し、プランクトンを食べる。

  南太平洋域には、この貝が無防備な人間を海底で待ち構えて捕らえ丸のみにするという伝説がある。しかし実際には、この貝による人間の死亡例はない。オオシャコガイは閉殻筋(殻を閉じるための筋肉で、一般に貝柱と呼ばれる)の動きが遅いため、人間を不意打ちできるほど殻を急激に閉じることはできない。どんなに大きなオオシャコガイでも、人間に出会ったら、襲うよりもむしろ殻を閉じて自らの身を守ろうとするに違いない。

  オオシャコガイの閉殻筋(貝柱)は珍味で、食べたり殻を利用したりするため、また水族館用の売買のためなどに乱獲され、絶滅のおそれがある種の1つになっている。

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