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大学倶楽部・神田外語大

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平昌五輪ボランティアリポート

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平昌五輪閉会式に入場する日本選手団(手前)。大会では、日本からの学生が会場運営などでボランティアを務めた 拡大
平昌五輪閉会式に入場する日本選手団(手前)。大会では、日本からの学生が会場運営などでボランティアを務めた

 日本勢のメダルラッシュに沸いた平昌冬季五輪。大会運営を支えてきたのは各国から集まったボランティアたちだ。日本からは、神田外語大学(千葉市美浜区)を含む外国語大学7校の学生100人も通訳ボランティアとして現地入り。神田外語大の3人に会場での活動や五輪の魅力を聞いた。【聞き手・秋丸生帆】

応援団の一体感に圧倒 英米語学科・2年 蛇沼香野さん(19)

 長野冬季五輪の年(1998年)に長野県で生まれました。20年がたって隣国で開催された冬季五輪に参加することに運命めいたものを感じています。大学で学んでいる英語と韓国語を生かせる機会だと思い、通訳ボランティアに参加することを決めました。江陵(カンヌン)のスピードスケート競技場でインフォメーションチームの一員として仕事をしました。

 会場内では、韓国の宮廷衣裳を着たスタッフが太鼓の音に合わせながら行進するパフォーマンスを披露。お土産コーナーには五輪とコラボレーションしたグッズなども並べられていて、韓国の流行に敏感な私は楽しみました。

 2月14日には小平奈緒(31)、高木美帆(23)両選手がメダルを獲得したスピードスケート女子1000メートルを観戦。日本の有名選手が出場するレースには、紋付きの羽織や国旗を身につけた応援団が「がんばれー」と声援を送って競技を盛り上げます。その一体感や選手のスピード感に圧倒されました。

 五輪をつくっている一員である自覚を持ち、少しでも人の役に立ちたいと思います。

韓国語練習し観客誘導 英米語学科・2年 本郷素直さん(20)

 専攻の英語でたくさんの人の役に立ちたいとの思いから、参加を決めました。スキー競技などが行われているフェニックス・スノーパークで観客誘導やチケット確認などの仕事をしました。

 観客サポートのボランティアのほとんどが日本や韓国の大学生です。韓国語は全く分からないのですが、観客案内の多くは韓国語。会場でできた韓国の友人にあいさつの仕方や誘導のフレーズを教えてもらいました。

 韓国語には日本語にない発音が多いので、友だちの口元をみて何度も練習しました。「お疲れさま」という意味の「スゴハセヨ」というフレーズがあり、ボランティア同士で通りすがりに声を掛けたりしました。観客の方から「スゴハセヨ」と言われてカイロをもらったこともあり、相手を敬う韓国の文化に心が温まりました。

 昨年の札幌冬季アジア大会にも参加し、選手団と日本側のスタッフをつなぐ言語ボランティアがいてこそ、大会が円滑に進み、世界中の人たちが楽しめるのだと気づきました。今回の経験を多くの人に伝え、東京五輪・パラリンピックを盛り上げていきたいです。

国を越えスタッフ協力 国際コミュニケーション学科・2年 三木康裕さん(20)

 大学で身につけた知識や語学力を生かしながら、多くの国の人たちと交流ができると思って参加することにしました。旌善(チョンソン)アルペンセンターのインフォメーションセンターで観客の案内や荷物の管理をしました。

 朝6時に宿泊施設を出発し、7時に会場に着いてお昼過ぎまで仕事をしました。韓国らしく、朝ご飯は白米にキムチやプルコギ、チゲのスープなどで、食卓に鮮やかな赤色が広がります。気温は氷点下10度以下ですが、体が温まりました。

 14日には平野歩夢選手(19)が銀メダルに輝いたスノーボード男子ハーフパイプを観戦しました。金メダルを獲得したショーン・ホワイト選手(31)の3回目のトライでは、ジャンプの瞬間に会場全体から歓声が上がりました。国籍が違ったとしても、みんながファンになる瞬間。「これこそ五輪だ」と感じました。

 ボランティアのスタッフも国を越えて協力し合いました。宿ではお酒を酌み交わしながらそれぞれの国について語り合いました。言葉の壁はありますが、お客様に五輪を楽しんでもらえるよう頑張りました。

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