日米貿易交渉で米が求める「為替条項」着地点は?

衆院財務金融委員会で日米貿易交渉などについて答弁する麻生太郎財務相=国会内で2019年5月15日、川田雅浩撮影
衆院財務金融委員会で日米貿易交渉などについて答弁する麻生太郎財務相=国会内で2019年5月15日、川田雅浩撮影

 「貿易政策と為替政策をリンクする議論には賛同しかねると伝えた」。4月25日(日本時間同26日未明)、米ワシントンでムニューシン米財務長官と会談した麻生太郎財務相は、会談後、記者団にそう強調した。4月から本格化した日米貿易交渉。農産物や自動車関連を巡る関税が注目されるが、その交渉に付随する為替についての議論も始まっている。

 米国側は会談の内容を明らかにしなかったが、ムニューシン氏は通貨安誘導をけん制する「為替条項」を日米貿易交渉で扱うよう求め、麻生氏がそれに反論したとみられる。麻生氏によると、為替については今後も財務相同士で議論する方針を確認したというが、さや当てを繰り広げた形だ。

この記事は有料記事です。

残り1028文字(全文1322文字)