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力強いが暴れ者。山梨県内の人工林面積の3割近くを占めるカラマツは強度に優れている半面、乾燥させると曲がりくねるため建築用材としては敬遠されてきた。ところが、木材の加工技術が向上し欠点が克服されると状況は一変。自慢の強度が注目され、完成間近の新国立競技場の大屋根にも採用され、県内の生産量は木材の王者・ヒノキを追い抜いた。かつての厄介者は、今や木造の可能性を広げる優等生だ。【山本悟】
カラマツは、県内では標高1000メートル以上、スギやヒノキに適さない高地を好むため、戦後盛んに植林された。現在の樹種別の面積比はカラマツ(28%)がヒノキ(30%)に次ぐ広さで、スギ(17%)も及ばない。成長が早く強度や耐久性に優れているのが特徴だが曲がりやねじれが生じやすいため建築用材に使えず、チップなど用途は限られてきた。
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