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「私の原点は、あの街−−」
山口百恵さん(55)が自叙伝「蒼い時」でこうつづった横須賀を訪ねた。米軍基地にほど近い京急汐入駅からバスに10分ほど揺られると、高台に公営団地=写真(1)=が見えて来る。高度経済成長期に入った60年代に山を切り崩して建てられたこの団地に、山口さんは小学2年生から中学生でデビューするまで母と妹の3人で暮らしていた。
外壁はひび割れ、空き部屋も目立つ。高齢世帯が多くなり、外国人住民も増えたという。団地に住む70代の女性は、40年前のことを覚えていた。「あの子は、夏休みの朝早くに眠そうな顔で新聞配達に行ってね。まだ放し飼いの犬も多くて危なかったし、中学生の女の子の新聞配達はあのころでも珍しかったわね」
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