ラン藻(読み)ランそう(英語表記)Cyanophyta

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラン藻」の意味・わかりやすい解説

ラン藻
ランそう
Cyanophyta

核膜を持たない原核生物で,海中にすむ植物プランクトン。世界中の海洋に生育しており,光合成を行なうことができるため,地球上の酸素の大きな供給源として重大な意義を持つ。また,ラン藻は,原始大気中に多量の酸素を放出し,その結果,現在の陸上生物の生存が可能になったとされる。チラコイドに似た膜系を光合成器官として持つなど,葉緑体構造・機能ともに共通する点が多く,このためラン藻を葉緑体の起源とする説もある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android