カザフスタンが表記文字を変更、ロシア文字からローマ字へ

カザフスタンが表記文字を変更、ロシア文字からローマ字へ
 10月26日、カザフスタンのナザルバエフ大統領(写真)は、カザフ語の表記文字を、現在のロシア語のアルファベットに基づくキリル文字から、ラテン文字であるローマ字に変更する準備を整えるよう指示した。写真は2015年8月の代表撮影(2017年 ロイター/Lintao Zhang)
[アルマトイ 27日 ロイター] - 中央アジアのカザフスタンのナザルバエフ大統領は26日、カザフ語の表記文字を、現在のロシア語のアルファベットに基づくキリル文字から、ラテン文字であるローマ字に変更する準備を整えるよう担当部署に指示した。変更は徐々に実施されるという。
カザフは1920年代まではアラビア文字のアルファベットを用いていたが、その後、ソ連が一時的にラテン文字を導入。しかし、1940年には現在のキリル文字が採用された。
過去100年の間に3度目となる今回の文字変更だが、テクノロジーの進化も一因になっている。現在のキリル文字は42文字で、キーボードのキーが多いなど、デジタル機器を使用する際、面倒なことが多いという。
旧ソ連構成国で石油資源の豊富なカザフスタンはロシアとの結びつきが強いが、政治的影響力の維持を狙うロシアへの警戒心も根強く、今回のキリル文字使用中止は独立国家であることを強調する意味合いもあるとみられている。

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