気付いたら東京が「帰る場所」になっていた……。俳優・黒羽 麻璃央が振り返る上京ストーリー

引越しには、ドラマがある。あの日、あのとき、どんな想いで新生活をスタートしたのか、そして当時の経験が今にどうつながっているのかを伺うインタビューです。

今回お話を伺ったのは、俳優の黒羽 麻璃央(くろば まりお)さんです。今年でデビュー10周年となる黒羽さんは宮城県仙台市の出身。上京した当時を振り返りながら、引越しやお部屋のこだわり、さらに1月から配信される冠バラエティー番組についてお聞きしました。

いつのまにか東京が帰る場所に

− 今年でデビュー10周年。俳優デビューのタイミングで上京を決めたそうですね。

「2012年にミュージカル『テニスの王子様』の出演が決まって『俳優としてやってみよう』と上京を決意しました。ちょうど高校卒業の翌年だったので、新しい一歩を踏み出した感じでしたね」

− そのときは期待と不安、どちらが大きかったか覚えていますか?

「期待2割……不安8割くらいだったかな。地元がすごく好きだったのもあって、友だちもいない東京に行くのは嫌だなと。やっぱり不安というか、怖いな、どうしようという気持ちがありました。当時は『東京で絶対に有名になる』という野心はまだなかったと思います」

− 上京してすぐ、その不安が解消されたというか、決意に変わった感じでしょうか?

「いや、4年前くらいかな……。結構最近ですね(笑)。ちょうど今後どうしていこうかなと考えるタイミングがあって、改めて自分はこの仕事が好きだなと実感できた。自分のやってきたことに誇りや自信も少しずつ付いてきて、多少なりともビジョンが見えたことで、心が決まったんです。それまでは、失敗したら仙台に帰ればいいやと甘いことを思っていた時期もあったんですけど(笑)。

でも、仙台に帰省していたときに『そろそろ東京に帰らなきゃ』と思った瞬間があったんですよ。それにすごくハッとして。帰る場所が東京になっていたことに、そのとき気がついたんです。『戻らなきゃ』じゃなくて『帰らなきゃ』って思ったことに、自分は東京で頑張っていくんだなと改めて思いました。いつの間にか東京に染まりました(笑)」

業者に依頼せず自分たちで引越し!

− 上京してからのお引越しで、印象に残っていることはありますか?

「引越す場所が近かったときに、業者の方に依頼せずに自分で荷物を全部運んだことですね。荷物が少ないわけじゃないんですけど、友だちや後輩に手伝ってもらいながら全部自分たちで(笑)」

− 冷蔵庫やベッドなどの大物もですか?

「基本的には全部手で持っていきました。冷蔵庫もベッドも台車に載せて(笑)。さすがに人が多い時間帯は衣類や小物をキャリーケースで運んで、人通りが少なくなってきたら大物を(笑)。周りの迷惑にならないようにドキドキしながら引越ししました」

− 遭遇した人もびっくりしますよね。何運んでるんだろうって。

「ベッドも解体しないで、そのまま運んでいたので見かけた人は驚いたと思います。でも、そういうのって面白くないですか? 引越しもひとつのイベントみたいに楽しんじゃう。面倒くさいなって思うなら、それを楽しめるようにしちゃおうという感じですね。はたから見たら『何やってるの?』と言われるのが意外と好きなんです。ギリギリを攻めていく感じを楽しんじゃいますね(笑)」

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− 今のお部屋でこだわっている部分はありますか?

「こだわりはいろいろあるんですけど、過ごしやすくてリラックスできる空間にしていることですね。もともと家にいるのが好きなので、寝るだけの部屋というよりは、くつろげる雰囲気になるように。僕にとって家は究極のリラックスゾーンなんです。家ではできるだけ仕事をしない。台本も事務所に行って覚えます」

− 家にこもって覚えるという俳優さんも多いのに、珍しいタイプですね。

「家でも読むし、覚えることもありますけど基本的には事務所ですね。仕事をしている人が周りにいると集中できるんです。家だと仕事モードにならないんですよ」

− それだけお部屋がくつろぎの空間になっているということだと思うのですが、リラックスできる部屋にするために、気をつけていることはありますか?

「物をよく捨てること。断捨離(笑)。床に物があったり、ごちゃごちゃと余計なものが目に入ったりすると落ち着かないので。あとは、掃除です。朝と仕事から帰ってきてからと、毎日2回掃除機をかけてます。気になっちゃうんですよ。洗濯も好きですし、意外と家事力は高いと思います(笑)。友だちにも『きれいな部屋だね』って言われることが多いです」

− 誰にとっても居心地がいいお部屋なんですね。今後、さらにこだわりたい点はありますか?

「今、模様替えをしたくて悩んでいます。無機質な部屋にするか、ウッド調の部屋にするか。YouTubeでお部屋紹介している人を参考にしてるんですけど、なかなか決められなくて。観葉植物も置きたいし、風水も調べたいし。人生のなかで、大部分は家で過ごすわけですから快適さは追及したい。こういう話をしていると引越したくなりますね!」

冠バラエティー「黒羽麻璃央のやりたいこと全部やります」

− 冠番組「黒羽麻璃央のやりたいこと全部やります」の配信がABEMAで始まります。今回は、どんな内容ですか?

「まさにタイトル通りです! 僕がやりたい! と企画段階で挙げたものをひとつずつやっていくという、申し訳ないくらい僕の娯楽番組です(笑)。普段から仲のよい俳優さんがゲストに来てくれたので、よそいきじゃない、素に近い部分も楽しんでもらえるのかなと思っています」

− “キャンプ”、“クッキング”、“野球”、“実験”といろいろなミッションがありますけど、思い出深かったのはどの回ですか?

「やっぱり野球ですね! 自分は野球やっているときが一番イキイキしてるなって(笑)。仕事を通して好きなことやらせてもらって、本当にありがたいです。野球の回は、ゲストも野球経験者だったので、ガチで楽しんじゃいました」

− 野球経験者のガチバトルが楽しみですね。実際にやってみたら大変だったものはありますか?

「クッキングかな……。ゲストとふたりで試行錯誤しながら頑張りました。ちゃんとした料理ができたか、大惨事だったかは、ぜひ番組を見ていただけたら! 料理ができたほうがカッコいいかもしれないですけど、僕は最低限だけできればいいかなと。得意な人に作ってもらうほうが合ってるかなと思いました(笑)。

あとは、キャンプも大変でしたね。一泊二日だったんですけど買い出しからテント設営まで全部自分たちだけでやるというミッション。キャンプ地に向かう車の中が一番楽しかったです(笑)。僕が運転して、助手席にゲスト。車内でもカメラを回していたので、ふたりのナチュラルなトークを楽しんでもらえると思います。運転する姿もあまり見せたことがないから、そこもレアかもしれません」

− 普段から仲のよい方がゲストだと、いつもとは違った一面が見られそうですね。最後に番組の見どころをお願いします。

「野球や料理のほかにも、マジックなどにも挑戦しました。タイトル通り、僕がやりたいことをやるだけの番組なんですが、僕らが楽しんでいたり、悪戦苦闘していたりする姿を見て『楽しそうだな』『面白いな』と笑顔になってもらえたら嬉しいです」

 

番組名:「黒羽麻璃央のやりたいこと全部やります」
主演:黒羽麻璃央
放送局:テレビ&ビデオエンターテインメント「ABEMA」  
アニメLIVE チャンネルにて配信
放送日:2021年1月7日(木)より、毎週木曜日21:30~22:00
初回番組URL:https://abema.tv/channels/anime-live/slots/CtxzCdxJB4H1dh
今後の情報は、番組オフィシャルtwitterをチェックしてください。
#黒羽やります

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Text by 吉田 光枝 Photo by 飯酒盃 智明