大谷翔平が「ダブル規定」達成…初回3者凡退で自身初の規定投球回到達、二刀流の新境地

規定投球回に到達した大谷翔平(ロイター)
規定投球回に到達した大谷翔平(ロイター)

 ◆米大リーグ アスレチックス―エンゼルス(5日・オークランド=オークランドコロシアム)

 エンゼルス・大谷翔平投手(28)が5日(日本時間6日)、シーズン最終戦となる敵地・アスレチックス戦に「3番・投手」でスタメン出場。1回裏の1イニングを投げ終え、今季の投球回が162イニングに達し、メジャー移籍5年目で自身初となる規定投球回に到達した。

 1回表、1死一塁の1打席目は右安で出塁。外角の見逃せばボールかというスライダーに食らいついて右前に落とし、2試合ぶりの安打をマークしたが、先取点にはつながらなかった。両軍無得点で1回裏のマウンドへ上がると、先頭のケンプを外角低めのスライダーで見逃し三振。今季本塁打を浴びている続くマーフィーを中飛に打ち取ると、ブラウンも三ゴロで打ち取り、14球の3者凡退で1イニングを投げ終えた。

 ついに先発投手が1年間を通してローテを守った証しとなる規定投球回(試合数=162)に大谷が足を踏み入れた。これまでは故障などもあって1年間先発ローテを守ったことがなく、最も投げたのは、昨季の130回3分の1。大谷も「本来はあまり(数字に)こだわらないようにしていますけど、どっちみち、(規定投球回に)行ってみないとそれが本当にそうなのかどうなのか分からないので、1回行ってみるのは大きいかなと思います」と心待ちにしていた規定投球回というハードルにたどり着いた。

 すでに規定打席には到達しており、二刀流の新境地とも言える「ダブル規定」の偉業も達成してみせた。今季からは指名打者を解除して先発投手が打順に入った場合、降板後も指名打者としてラインアップに残れる通称「大谷ルール」がスタート。この日を含めた28試合の登板全てで指名打者を解除して“リアル二刀流”をこなした。まさに投打にフル回転した1年だった。

 前日4日(同5日)には、2打席目に右腕に死球を受けてもん絶。約15秒間立ち上がれないほど痛がった。それでも試合出場は続行。この日の登板も予定は変わらなかった。ネビン監督代行は、大谷の状態を十分に確認した上で、この日の試合前には大事に至っていないことを強調していた。

 大谷は15勝目を挙げた9月29日(同30日)の試合後、「(シーズンを通した二刀流を)去年やってみて、明らかに今年の方が全体的な数字もいいですし、自分でプレーしている感じも、去年よりも自信を持ってプレーしていると思うので、そこに関しては去年MVP取りましたけど、その中でそれよりいいシーズンを送れているのは、自信にしていいんじゃないかなと思います」と手応えを口にしていた。

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