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日産自動車、2020年度決算を発表

「Nissan NEXT」は四半期毎に着実に成果を上げ、順調に推移
販売の質を大幅に改善しながら、2020年度の販売見通しを達成
日産自動車、2020年度決算を発表

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:内田 誠)は、2020年度第4四半期および通期決算を発表しました。

2020年度は、販売費用の改善や固定費の削減を通じた財務基盤の強化、商品ラインアップの刷新等により、四半期ごとに着実に業績を回復させてきました。かつてない厳しい環境下においても販売を着実に伸長させ、特に第4四半期の販売台数は第3四半期比で大きく伸長しました。また、さらに販売の質を大きく向上させ、台あたりの収益を改善しながら販売奨励金や在庫の削減を推進したことで、第4四半期3か月は前年同期に比較し、営業損失が大きく縮小しました。

これは、事業構造改革「Nissan NEXT」の重点項目として掲げた「事業の最適化」と「選択と集中」の種々の取り組みが、この1年を通して着実に進展したことによるものです。目標を上回る3,500億円以上の固定費削減を実現し、日産の強みを生かした魅力ある新商品ラインアップの一環として投入した米国の新型「ローグ」、日本の新型「ノート」e-POWERは、それぞれ好調な販売を続けています。

一方、2020年度通期決算においては、世界各国で新型コロナウイルスの感染が拡大したことにより、特に第1四半期3か月の販売台数が大きく減少し、業績に大きな影響を受けました。その後、販売は回復傾向にあるものの、新型コロナウイルス感染拡大による影響に加え、為替変動や半導体の供給不足等を含む外部要因が引き続き収益を圧迫しました。

その結果、2020年度通期の連結売上高は7兆8,626億円、連結営業損失は1,507億円となりましたが、年度当初の通期見通しより大幅に改善しています。また、当期純損失は4,487億円注1となりましたが、これには構造改革費用613億円を含んでいます。自動車事業のフリーキャッシュフローはマイナス3,910億円でした。

日産は厳しい事業環境を乗り切るための十分な流動性を維持しています。2021年3月末現在の自動車事業の手元資金は1兆8,961億円で、同事業のネットキャッシュは6,360億円でした。また、日産は約2.2兆円の未使用のコミットメントラインを確保しています。

 

2020年度第4四半期3か月財務実績

中国合弁会社に持分法を適用した2020年度第4四半期の財務実績は次の通りです。

東京証券取引所届出値 -中国合弁会社持分法ベース注2

  2019年度
第4四半期
3か月
2020年度
第4四半期
3か月
増減
(対前年)
売上高 2兆3,716億円 2兆5,451億円 +1,735億円
営業利益 -948億円 -190億円 +758億円
当期純利益 注1 -7,105億円 -810億円 +6,295億円

2020年度第4四半期3か月の平均レートは、1USドル106.1円、及び1ユーロ127.8円を使用しています。

 

2020年度財務実績

中国合弁会社に持分法を適用した2020年度通期の財務実績は次の通りです。

東京証券取引所届出値 -中国合弁会社持分法ベース注2

  2019年度通期 2020年度通期 増減
(対前年)
売上高 9兆8,789億円 7兆8,626億円 -2兆163億円
営業利益 -405億円 -1,507億円 -1,102億円
売上高営業利益率 % -0.4% -1.9% -1.5ポイント
経常利益 440億円 -2,212億円 -2,652億円
当期純利益 注1 -6,712億円 -4,487億円 +2,225億円

2020年度通期の平均レートは、1USドル106.1円、及び1ユーロ123.8円を使用しています。

中国合弁会社を比例連結した会計基準では、2020年度通期の連結営業損失は286億円、売上高営業利益率は-0.3%となり、当期純損失注1は4,487億円となりました。

日産は2020年度の厳しいビジネス環境下においても、事業構造改革「Nissan NEXT」を一貫して着実に実行することで、足元の業績回復を図り、体質の改善を進めてきました。このモメンタムを持続させ、今後も魅力的な商品を継続投入し、収益性と将来の企業価値やブランド価値を向上させることで「Nissan NEXT」の目標である2023年度末に比例連結ベースで営業利益率5%を達成する道筋をつくっていきます。また、同時に、電動化の更なる推進など、将来の成長に向けた必要な投資等、強固な事業基盤の構築に向けた取り組みを継続していきます。

 

2021年度の業績見通しについて

当社の2021年度の販売台数は、前年比8.6%増の440万台となる見通しです。Nissan NEXTは着実に進んでいますが、一方で、今年度は半導体供給不足や原材料価格の高騰といった大きなビジネスリスクに直面しています。これらの影響を最小限に抑えるべく取り組んでいますが、現時点では、リスクを織り込んだ営業利益の見通しをプラスマイナスゼロとし、中国の合弁会社に持分法を適用した2021年度通期予想は下記の通り、東京証券取引所に届け出ました。

東京証券取引所届出値 -中国合弁会社持分法ベース注2

2021年度連結決算予想
売上高 9兆1,000億円
営業利益 ±0
当期純利益 注1 -600億円

注1)親会社株主に帰属する当期純利益または当期純損失

注2)2013年度から中国の合弁会社 東風汽車有限公司の連結方法が変わり、持分法が適用されています。本会計基準では、連結当期純利益に変化はないものの、連結売上高と連結営業利益には東風汽車の数値は含まれなくなります。

当社決算の詳細については、以下より資料をダウンロードいただけます。
www.nissan-global.com/JP/IR/FINANCIAL/

以 上