日本緑化工学会誌
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技術報告
エチゼンクラゲ類(Nemopilema spp.)を活用する山腹工
江崎 次夫河野 修一村上 尚哉上野 太祐兵藤 充祥大野 博松本 淳一土居 幹治藤島 哲郎DAMDINSUREN Enkhjargal全 槿雨
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2011 年 37 巻 1 号 p. 151-154

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抄録

集中豪雨で山腹斜面が崩壊した跡地に施工された筋工の平坦部に 3 年生のヒノキを植栽する際に,活着率の向上とその後の旺盛な成長を期待して,植え穴にエチゼンクラゲ類を活用した土壌改良材約 100 g を施した。その結果,植栽当年の成長休止期における枯損率は,施用区が 4.4 %,無施用区が 8.3 %であった。また,施用区の樹高は 95.0 cm,根元直径は 1.07 cm であった。これに対し,無施用区のそれらは,それぞれ 40.6 cm,0.74 cmであった。施用区と無施用区との間に枯損率,樹高および根元直径共に,1 %から 5 %レベルの有意差が認められた。このような相違が認められたのは,土壌改良材の持つ水分保持能力と分解後の栄養分が効果的に作用したことによるものと判断された。

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