第四紀研究
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相模湾周辺の遺跡から検出された地震跡
上本 進二上杉 陽
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1999 年 38 巻 6 号 p. 533-542

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抄録

相模湾周辺の遺跡から,地震の痕跡(地割れ・噴砂・地すべりなど)の検出例が増えている.それらをもとにして,過去の地震発生時期を以下のように推定した.
伊豆半島北縁断層地域では,(1)約5,000年前,(2)約3,000~2,800年前,(3)3,000年前~AD 100,(4)AD 687~750年,(5)after AD 1707(1853年の可能性がある)の5回の地震跡が認められた.
丹沢山地南東縁から大磯丘陵地域では,(1)4世紀または5世紀後半~6世紀前半頃,(2)AD 687~750年,(3)8世紀後半,(4)9世紀の地震跡を確認した.相模川以東~三浦半島地域では,AD 100~400年の地震跡が海老名-鎌倉を結ぶ線上に集中する.

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