日本レーザー医学会誌
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疼痛外来における低出力レーザーの有用性の検討
飯島 一彦清水 俊行井出 徹長谷川 浩平片岡 敬文水口 公信
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1988 年 9 巻 2 号 p. 3-10

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抄録

疼痛外来において, 73名に低出力He-Neレーザーを照射しその鎮痛効果を調べた。
照射方法としては, 疼痛部位の6ないし8点を選び, 1点につき3分間の照射を1回照射とした。1週に2回ないし3回照射し, 20回照射までを効果判定期間とした。
効果の判定は著効, 有効, 不変, 悪化の4段階評価により, 痛み評価は, ビジュアル・アナログ・スケールにより行った。
一重盲検試験では, 低出力レーザーのくり返し照射の効果が有意に認められた。
レーザー照射の効果発現には照射回数依存性がみられ, 痛みの軽減の程度にも照射回数依存性を認めた。レーザー照射による重篤な副作用はみられなかった。難治性慢性疼痛の治療に低出力He-Neレーザーは有用であることが証明された。

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