日本レーザー医学会誌
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特集「低出力レーザーの神経・細胞作用~基礎と臨床」
疼痛緩和におけるレーザー治療の役割
橋本 聡一敦賀 健吉森本 裕二劔物 修
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2007 年 28 巻 1 号 p. 58-67

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抄録

レーザー治療は様々な疼痛性疾患の患者に対して応用されている.ガリウム・アルミニウム・砒素半導体レーザーとヘリウム・ネオンレーザーが疼痛緩和のために広く用いられている.レーザーの鎮痛作用の機序は基礎的研究によって明らかにされてきている.レーザー照射によって知覚神経の伝導が抑制されることが示された.また,レーザー治療の疼痛緩和における有効性は多くの臨床研究で報告されている.レーザー治療は帯状疱疹,帯状疱疹後神経痛,緊張型頭痛および腰痛の治療において高い有効性を示すようである.レーザー治療は安全で副作用はまれであるが,厳密な適応やその適切な治療期間についてはさらなる検討が必要である.

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© 2007 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
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