日本水産学会誌
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活性炭によるかつお節加工残滓熱水抽出液中の多環芳香族炭化水素類(PAHs)の除去
笠根 岳岡田 美緒遠藤 英明任 恵峰
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2015 年 81 巻 5 号 p. 826-835

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抄録

かつお節加工残滓を安全かつ有効に利用する研究の一環として,まず加工残滓の熱水抽出液に PAHs を合計 3217 μg/L 添加したモデル試料の活性炭による PAHs 最適除去条件を有用成分への影響も考慮しつつ検討した。その結果,PAHs 除去率は最大 99.6% であったが,活性炭の種類による影響が大きかった。続いて,市販品の黒粉 2 種を熱水,エタノール,酢酸エチルで抽出し,PAHs 浸出量を分析した。エタノール抽出で PAHs が最大 12823 μg/L 浸出し,市販品にも高濃度の PAHs が含まれていることが分かった。

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© 2015 公益社団法人 日本水産学会
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