バインディングでのタイムアウト値の構成

WCF バインディングには、さまざまなタイムアウト設定が用意されています。 これらのタイムアウト設定を正しく行うことによって、サービスのパフォーマンスが向上するだけでなく、サービスの操作性とセキュリティにも役立ちます。 WCF バインディングで使用できるタイムアウトは次のとおりです。

1. OpenTimeout

2. CloseTimeout

3. SendTimeout

4. ReceiveTimeout

WCF バインディングのタイムアウト

このトピックで説明する各設定は、バインディング自体に対して、コードまたは構成を使用して適用されます。 次のコードは、自己ホスト型サービスのコンテキストで、WCF バインディングのタイムアウトをプログラムで設定する方法を示します。

public static void Main()
{
    Uri baseAddress = new Uri("http://localhost/MyServer/MyService");

    try
    {
        ServiceHost serviceHost = new ServiceHost(typeof(CalculatorService));

        WSHttpBinding binding = new WSHttpBinding();
        binding.OpenTimeout = new TimeSpan(0, 10, 0);
        binding.CloseTimeout = new TimeSpan(0, 10, 0);
        binding.SendTimeout = new TimeSpan(0, 10, 0);
        binding.ReceiveTimeout = new TimeSpan(0, 10, 0);

        serviceHost.AddServiceEndpoint("ICalculator", binding, baseAddress);
        serviceHost.Open();

        // The service can now be accessed.
        Console.WriteLine("The service is ready.");
        Console.WriteLine("Press <ENTER> to terminate service.");
        Console.WriteLine();
        Console.ReadLine();
    }
    catch (CommunicationException ex)
    {
        // Handle exception ...
    }
}

次の例は、構成ファイル内でバインディングのタイムアウトを構成する方法を示します。

<configuration>
  <system.serviceModel>
    <bindings>
      <wsHttpBinding>
        <binding openTimeout="00:10:00"
                 closeTimeout="00:10:00"
                 sendTimeout="00:10:00"
                 receiveTimeout="00:10:00">
        </binding>
      </wsHttpBinding>
    </bindings>
  </system.serviceModel>
</configuration>

これらの設定の詳細については、Binding クラスに関するドキュメントを参照してください。

サービス側のタイムアウト

クライアント側:

1. SendTimeout: OperationTimeout の初期化に使用します。要求/応答サービス操作の応答メッセージの受信を含め、メッセージの送信プロセス全体を制御します。 このタイムアウトは、コールバック コントラクト メソッドから応答メッセージを送信するときにも適用されます。

2. OpenTimeout: 明示的なタイムアウト値が指定されていない場合、チャネルを開くときに使用します。

3. CloseTimeout: 明示的なタイムアウト値が指定されていない場合、チャネルを閉じるときに使用します。

4. ReceiveTimeout: 使用されません。

サービス側のタイムアウト

サービス側のタイムアウトは次のとおりです。

1. SendTimeout、OpenTimeout、CloseTimeout は、クライアント側と同じです。

2. ReceiveTimeout: セッションがタイムアウトするまでのアイドル状態の時間を制御するセッション アイドル タイムアウトを初期化するために Service Framework Layer で使用します。