「今年の新語 2020」の選考結果

たくさんのご応募ありがとうございました。

辞書の三省堂が選ぶ「今年の新語 2020」。
今回の応募総数は延べ4,871通、異なり714語となりました。
たくさんのご応募をくださり、誠にありがとうございました。

一語一語、選考委員が厳正に審査し、「今年の新語 2020」ベスト10を選定しました。

以下に「今年の新語 2020」ベスト10を発表いたします。 ベスト10に選ばれた新語には、三省堂の辞書を編む人が「国語辞典風味」の語釈(語の解釈・説明)をつけました。

今後の辞書に掲載されてもおかしくない「今年の新語 2020」の切り口と面白さをお楽しみください。

三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2020」ベスト10決定 ぴえん ○○警察 密 リモート マンスプレイニング 優勝 ごりごり まである グランピング チバニアン コロナ枠
言葉の話題満載の、読みごたえある選評も
あわせてお楽しみください

四種の国語辞典それぞれの性格によって、説明も少しずつ異なります。
それぞれの説明の違いも合わせてお楽しみください。

大賞 ぴえん

三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2020」大賞「ぴえん」

2位 ○○警察

『三省堂国語辞典』飯間浩明先生

けい さつ[警察][一](名)①〘法〙社会の安全を守り、法令違反(イハン)を取りしまる、公的な機関。「━官・━力」②←警察官。「━が来た」[二](造語)〔―警察〕〔俗〕特定のことを細かく点検して、何かというと批判する人。「マナー━」〔二〇一〇年代に広まった用法〕

3位 密

『三省堂現代新国語辞典』小野正弘先生

みつ【密】〈名・形動〉①ぎっしりとすきまなく つまっていること。「人口が━な地域」《対》疎・粗 ②人と人との間隔かん
かく
が、危険に思えるほど狭せま
く閉じられていること。「三━・この会議室は、ちょっと━です」③くわしく、細部に注意すること。「━なプラン」④関係が深く、つながりが強いこと。「連絡れん
らく
を━にする」⑤こっそりとするようす。「はかりごとは━(なる)をもって よしとする」
[②は、二〇二〇年の新型コロナウイルスの感染拡大の注意をうながすために、①から限定的にうまれた用法。「三密」とは、「密集、密接、密閉」をいう]

4位 リモート

『新明解国語辞典』編集部

リモート20〔remote=場所などが遠く隔たった・辺鄙な〕(遠く)隔たった別の場所で、通信回線を通して、仕事や学習、また、その他の様ざまな活動を行なうこと。「━で勤務する/━で飲み会に参加する/━会議・━ミーティング・━帰省」

5位 マンスプレイニング

『大辞林』編集部

マンスプレイニング5〖mansplaining〗〔man(男性) + explain(説明する)からの造語〕男性が女性や年少者に対して、見下した態度で説明すること。

6位 優勝

『三省堂国語辞典』飯間浩明先生

ゆう しょう[優勝](名・自サ)①〔試合・競技で〕第一位で勝つこと。決勝戦で勝つこと。「━杯(ハイ)・━カップ・新記録で━した」②〔俗〕大満足(な体験を)すること。最高なこと。「おでんと酒で━」〔二〇一〇年代に広まった用法〕

7位 ごりごり

『新明解国語辞典』編集部

ごりごり[一]1(副)━と ━する (一)堅いものなどを(音を立てて)こする様子。また、その音の形容。「肩が凝って━する/━と石臼で豆をひく/━と腕をかく」(二)堅いものなどさわると手にでっぱりが感じられる様子。[二]0 ━な ━に 考え方などがあることだけにこりかたまっている様子だ。〔俗に「筋金入りの」「タフでエネルギッシュな」などの意で、肯定的に用いられることもある〕「━の現実主義者/━の理系/━のイケてる低音」

8位 まである

『三省堂現代新国語辞典』小野正弘先生

まで−ある〈連語〉①[自分の基準からみて]予想以上のものが存在する。「紅茶どころか、ケーキ━」②[動詞句・形容詞句に接続して]ある予想や基準をこえたことをおこなう。また、そのような状態である。「その絵が好きすぎて、日に五回見に行った━」 《用法》従来は、①のように、名詞に接続する用法だけであった。②は、公的な場面や文章では避けたほうがよい。

9位 グランピング

『三省堂国語辞典』飯間浩明先生

グランピング(名)〔glamping←glamorous+camping〕大きなテントなど、高級感のある施設(シセツ)で過ごす、ぜいたくなキャンプ。〔二〇一〇年代後半から流行〕

10位 チバニアン

『大辞林』編集部

チバニアン 2〖Chibanian〗更新世中期の地質時代の名称。約77万4千年前から12万9千年前までの期間。この時代に最後の地磁気逆転現象が起きた。〔「千葉時代」の意。千葉県市原市の養老川沿いの地層が時代の境界と特徴を最も良く観察できることから千葉に由来する名称として提案され、2020年に国際地質科学連合(IUGS)において承認された〕

選外(コロナ枠) 

ソーシャルディスタンス

ステイホーム

クラスター

アマビエ

ロックダウン

手指

 

なお、それぞれの選考委員が選出した10語は以下の通りです。

■『三省堂現代新国語辞典』小野正弘先生

オンデマンド/クラスター/コロナ/zoom/ぴえん/フラッシュモブ/密/優勝/ロックダウン/○○んご

■『三省堂国語辞典』飯間浩明先生

グランピング/○○警察/ごりごり/世界線/ぴえん/まである/マンスプレイニング/密/優勝/リモート

■『新明解国語辞典』編集部

新しい生活様式/○○警察/コロナ/三密/手指/ステイホーム/ソーシャルディスタンス/濃厚接触/ぴえん/リモート

■『大辞林』編集部

アマビエ/エッセンシャルワーカー/ギフテッド/新型コロナウイルス感染症(COVID-19)/三密/ソーシャルディスタンス/チバニアン/HSP/Black Lives Matter/ロックダウン

 

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