ますだおかだのコンプレックス

「笑い神 M-1、その純情と狂気」第6回——漫才トップを競う舞台は整った。だが、松竹芸人には不満があった。

中村 計
エンタメ 芸能 テレビ・ラジオ

 怒っていた。ますだおかだの増田英彦が闘争心をむき出しにする。

「もうケンカしに行ってますよ、あそこに。センターマイクの前に。めっちゃくちゃ怒ってましたね」

 2001年12月25日。ようやく開催にこぎつけたM-1グランプリ決勝は、「漫才番組ではなく、格闘技」だと語った大会委員長、島田紳助の目論見通り、若手漫才師たちの激情の溶鉱炉と化していた。

 ますだおかだは8番目に登場した。そして増田は冒頭、肩をいからせながら言った。

「松竹芸能のますだおかだです!」

 気分はさながら「道場破り」だった。

「初めて言いましたね、『松竹芸能の』なんて。それまでは極力、隠してきたことなんで。はははは」

2カ月99円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

2024GW 特大キャンペーン 誰でも月額プラン最初の2ヶ月99円 4/24(水)〜5/7(火)10:00
  • 月額プラン

    99円/最初の2カ月

    3カ月目から通常価格2,200円

    期間限定

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2021年12月16日号

無料ニュースレター登録はこちら

今すぐ登録する≫

期間限定キャンペーン中!月額プラン2カ月99円

今すぐ登録する≫