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TV向け「NHKプラス」の“ログイン無し視聴”が月末終了。7月から認証必須へ

NHKプラス

NHKは22日、現在配布している「NHKプラス」のテレビ向けアプリの“試行版”にかわる“正式版”を、7月1日にリリースすると発表した。正式版では認証が必要となり、試行版で可能だったログイン無しでの視聴ができなくなる。

NHKプラスは、総合テレビおよびEテレの一部番組をインターネットで同時配信する「常時同時配信」と、放送後約1週間アーカイブ配信する「見逃し番組配信」を組み合わせた、受信契約者向けのサービス。チューナーを持たないPC、スマホ、タブレットでもNHKの番組を楽しむことができるのが特徴。

NHKプラスの番組表画面

7月1日より配布される正式版は、今年4月1日から動作検証を目的に期間限定で配布されていた試行版にかわるもの。

Android TV搭載テレビやFire TV Stick、Chromecast with Google TVなどの対応デバイスユーザーであれば、誰でも正式版アプリをダウンロードし番組情報を見ることは可能。ただし見逃し番組を視聴する際は、NHKプラスのIDによるログインが必要になる。現在のWEBブラウザやスマホ・タブレット向けアプリと同様に、受信契約者は追加の負担なく利用できる。

テレビアプリの認証画面(開発中イメージ)

テレビ向けアプリは「長時間利用」「幼児番組が人気」

NHKは、4月から配布してきた試行版における利用動向を公表。テレビ向けアプリの特徴として「視聴時間が(比較的)長い」こと、そして「幼児番組がよく視聴されている」ことを挙げた。

具体的には、テレビ向けアプリはスマホ向けの見逃し視聴に比べ、約80%長い時間視聴しているデータが得られた(5/9週~5/30週)。「外出先や移動中に利用するケースが多かったり、各種の通知が多く来るスマホに比べ、リビングなどのテレビの前で、じっくりと視聴いただいている」と分析する。

さらに、幼児番組に関しては、5月30日の週、視聴数上位50番組のうち、幼児番組が11番組がランクイン(テレビ以外のアプリでは幼児番組が上位50番組に入らない)。この傾向は3カ月弱の間、ほとんど変わらなかったという。

NHKは「NHKプラスには、子ども向け番組を集めた『#こどもとたのしむ』というプレイリストがあり、『おかあさんといっしょ』や『いないいないばあっ!』など、平日毎日放送している番組が並んでいる。こうしたプレイリストを活用いただいたり、番組を検索したりして、親子でご利用いただいていると考えている」としている。

プレイリスト「#こどもとたのしむ」

なおNHKでは、NHKプラスの利用促進を図るため、7月以降に「仮登録」の受付を開始する準備を進めている。

現在NHKプラスを利用するためには、メールアドレス、ID、パスワードに加えて、放送受信契約情報(住所、契約者氏名など)を登録する必要がある。

準備中の仮登録では、IDを兼ねたメールアドレスとパスワードを先に入力すれば、すぐに仮登録ユーザーとして、NHKプラスの各機能を利用できるようにする予定。

仮登録の有効期間は1カ月。期間中の番組視聴にあたっては、再生開始時等に15秒程度、放送受信契約情報の入力を求めるメッセージを表示する。仮登録の開始日は、後日ホームページ等で案内するとしている。