葉桜の季節に君を想うということ | 必殺必中落語家稼業

葉桜の季節に君を想うということ


桜舞い散るこの季節。

うららかな春の陽射しに包まれ全ての生き物が浮き立つ様なこの時期に私の心は暗く沈んでいる。

あの人がいない……。

そう。私に「アメリカンドッグ」などと、ジャンクでストレートなあだ名をつけてくれたあの人が。

過去の日記にも書いたがあの人は近所のファミリーマートへ行くといつも暖かく、そして思いっ切りバカにした眼差しで私を迎えてくれた。

「ほら、またあのアメリカンドッグが来たわよ」

小声で同じバイト仲間にそっと囁くあなたは確実に私よりも太っていました。(推定130kg)

そしてあなたは立ち仕事が辛いので、暇な時はレジの中で、ビールケースを逆さにして座っていましたね。

私が一本残っていたアメリカンドッグを買おうと思っている時に、前の人が買ってしまったら、

「プッ!このデブ先に買われてやんの!」

という顔をしてくれましたね。私は一生忘れません。

このデブのケツに棒を刺して、ホットケーキの素をつけて、油の中に放り込んでやろうかと思いました。

しかし、そんな心の攻防をしていたのもいい思い出です。

先月くらいからいつ行ってもあなたの姿はありません。

僕の心はポッカリと穴が開いている様です。

私はいつまでもあなたの事は忘れません。

そして 2年の月日が流れさり 街でアメリカンドッグを見かけると レジにビールのケースを捜すのさ あなたを失ってから

と、なるでしょう。

最後に一言いわせて下さい。

あなたがいる時はいつもアメリカンドッグが売り切れ状態だったので、よっぽど人気商品だと思っていましたが、あなたが居なくなってからはいつも必ず3~4本並んでいます。


おい、お前が食ってたんだろ!?